送信回路と受信回路のチャネル数が異なる3品種を用意した。固体・液体の貯蔵タンクの内容量監視や、照明コントロール、セキュリティシステム、高機能ドアオープナー(開閉装置)、産業用車両の衝突防止機能などに使える。
Infineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ)は2012年10月、産業分野のセンサー機器に向けて24GHz帯のミリ波レーダー用MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)群「BGT24Mxxxファミリ」を発表した。SiGeプロセス技術で製造する。固体・液体の貯蔵タンクの内容量監視や、照明コントロール、セキュリティシステム、高機能ドアオープナー(開閉装置)、産業用車両の衝突防止機能などに使える。例えば、照明コントロールでは、「指定エリア内で動く物体や人を検知し、街路照明、産業用照明、オフィス照明の明るさを調整する用途に適している」(同社)という。
搭載する送信回路と受信回路のチャネル数が異なる3品種を用意した。送信と受信をそれぞれ1チャネルずつ集積した「BGT24MTR11」と、送信が1つ、受信が2つの「BGT24MTR12」、受信が2つの「BGT24MR2」である。「受信チャネルを複数化すれば、対象の物体をより高精度かつ広角に検知できる」(同社)と説明する。
例えば送信・受信を各1チャネル集積した品種は、検出範囲が最大160m、消費電力が500mW(電源電圧が3.3Vのとき)。近距離のセンシングに用いる場合は、mmオーダーの高精度が得られるという。送信回路には、電圧制御発振器(VCO)や出力電力検出器も組み込んでおり、外付けは不要だ。3品種ともに4.5×5.5mmのQFNパッケージに封止した。
既にサンプル出荷を始めており、設計用スターターキットも提供中である。サンプル価格は、送信・受信を各1チャネル集積した品種が16米ドル。
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