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高さ6mmの手のひら静脈認証センサー、タブレットへの搭載が可能に富士通 静脈認証センサー

富士通は、タブレット端末や薄型ノートPCに搭載可能な小型、軽量の手のひら静脈認証センサーを実用化した。高いセキュリティ機能が要求される企業向けPCなどから搭載していく。

» 2013年04月12日 17時20分 公開
[EDN Japan]

 富士通は2013年4月12日、タブレット端末や薄型ノートPCに搭載可能な非接触型手のひら静脈認証センサーを実用化したと発表した。センサーの大きさは25mm角、高さ6mmで、重さは4g。「さまざまな静脈認証装置の中で世界最小、最薄、最軽量」(同社)とし、まもなく発売する企業向けノートPCなど、富士通グループ製品に搭載していく方針。


開発した小型非接触型手のひら静脈認証センサー(左)と、従来センサーとの高さ比較

 開発した静脈認証センサーは、従来品に比べ5.2mm薄く、重さも従来比約半分に抑えた。これまで、搭載が難しかったタブレット端末や薄型ノートPCなどへの搭載が可能になった。スマートフォンへの搭載については「可能ではあるが、現時点ではその予定はない」としている。

 手のひらの静脈の撮影に使用する内蔵部品の照明系、光学系を新たに設計し直し、小型、軽量化を実現した。同時に従来センサーからの特徴である、静脈を連続撮影して瞬時に認証に最適な画像を選択、自動照合する機能を搭載する。これにより、手のひらをタッチするような感覚で認証できる高精度で、軽快な操作性を実現している。登録・認証データ形式や手のひらのかざし方など利用方法も、従来製品と変わらず「新製品への容易な移行、従来品との混在運用も行える」とする。

 富士通によると手のひら静脈認証は、指静脈認証などと比べて静脈の本数が多く、形状も複雑なことなどから情報量が多く、本人拒否率0.01%、他人受け入れ率0.00008%といった高い認識率が実証されているという。富士通では、2004年から非接触型手のひら静脈認証装置を販売し、金融機関の本人認証やPCログイン、入退室管理などで使用されている。

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