東芝は、「ARM Cortex-M3」コアを搭載するマイコン「TX03 シリーズ」として、258kバイトのSRAMと1MバイトのフラッシュROMを内蔵した「TMPM36BF10FG」を発表した。EMS(Energy Management System)機器やモータ制御機器、通信制御機器などの用途に向ける。
東芝は2013年6月、ARMのマイクロプロセッサコア「ARM Cortex-M3」を搭載するマイコン「TX03 シリーズ」として、258kバイトのSRAMと1MバイトのフラッシュROMを内蔵した「TMPM36BF10FG」を発表した。2013年9月より量産を始める。EMS(Energy Management System)機器やモータ制御機器、通信制御機器などの用途に向ける。
TMPM36BF10FGは、Cortex-M3コアと1MバイトのフラッシュROMを搭載したマイコンとして、「クラス最大の容量となる258kバイトSRAMを内蔵している」と主張する。大きなメモリ領域を確保することによって、各種の計測データやシステム情報の保持だけでなく、ミドルウェアやリアルタイムOSなどの実装、さらには複雑なデータ処理なども容易とした。
8チャネルの16ビットタイマに加えて、三相PWM制御およびIGBT制御に対応する4チャネルの多目的タイマなどを内蔵している。このため、モータ制御機器やOA機器、FA機器などへの応用も容易だ。この他、通信用インタフェースとしてI2C/SIOを3チャネル、SIO/UARTを4チャネル、フルUARTを2チャネル、SSPを3チャネル、それぞれ備えている。
動作周波数は最大64MHz、電源電圧は2.7〜3.6V。パッケージは外形寸法が14×14mm、端子ピッチが0.5mmのLQFP100で供給する。消費電力は内部設計の最適化などを行うことで、同社従来品に比べて約2/3に低減しているという。サンプル価格は800円。
新製品は、すでにサンプル出荷中で2013年11月より量産を始める予定のマイコン「TMPM36BFYG」と端子互換性がある。TMPM36BFYGは、新製品に比べてメモリ容量が小さいマイコンだ。端子互換の製品群が増えることによって、システム設計者はプリント基板の設計資産を活用しつつ、用途に最適なメモリ容量のマイコンを選択することが可能となる。
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