セイコーエプソンは、「業界初」という複数のクロック出力が行える低ジッタSAW発振器「MG7050シリーズ」のサンプル出荷を開始した。
セイコーエプソンは2013年8月19日、複数のクロック出力が行える低ジッタSAW発振器「MG7050シリーズ」のサンプル出荷を開始した。同社によれば、「1パッケージで複数のクロック出力を可能にしたSAW発振器は業界で初めて」という。
新製品は、従来のSAW発振器と異なり、入力信号を複数に分配して出力する回路「ファンアウト・バッファ」を内蔵したことで、2本ないし4本のクロック同時出力を可能にした。独自のSAW共振子技術と半導体技術を応用し、ファンアウト・バッファを内蔵しながらも、従来のSAW発振器「XG-2121/2102シリーズ」とほぼ同じとなる156.25MHz時0.12psという低ジッタ特性を実現している。
ファンアウト・バッファを外付けした場合と比べ、基板実装面積を約半分に縮小できる他、「低消費電力化でも大きく貢献する」(同社)としている。
MG7050シリーズは、LV-PECL、LVDS、HCSLという出力形式別に3製品がある。いずれも周波数を分周する機能を備えているため、「システムを簡素化し、コストを削減しながらも必要な性能が得られる」としている。
パッケージサイズは、3製品ともに7.0×5.0×1.6mm。出力周波数は、LV-PECLとLVDS出力品が100M〜700MHz、HCSL品が100M〜200MHz。動作時消費電流(典型値)は、LV-PECL品が125mA、LVDS品が50mA、HCSL品が75mAとなっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.