日本テキサス・インスツルメンツ(以下、日本TI)のリモコン開発キット製品は、家電機器のリモコン製品用途に適しており、高い品質の音声認識機能を備えている。通信方式によってZigBee RF4CE規格向けと、Bluetooth Smart規格向けの、2種類が用意されている。主な回路が集積されたSoCには、Nuance Communicationsの音声認識技術「Dragon TV」が採用されている。
日本テキサス・インスツルメンツ(以下、日本TI)は2013年10月、家電機器のリモコン製品向けに高い品質の音声認識機能を備えたリモコン開発キット製品を発表した。この開発キット製品は、主な回路がSoCに集積されており、通信方式によってZigBee RF4CE規格向けと、Bluetooth Smart規格向けの2種類が用意されている。
ZigBee RF4CE規格あるいはBluetooth Smart規格に対応したリモコン開発キット製品は、Nuance Communicationsとの協業に基づき、Nuance Communicationsが得意とする、限られたストリーム帯域で高い品質の音声認識を行うことができる技術「Dragon TV」が採用されている。この技術を搭載すると、テレビのチャンネル番号や放送局名、番組名などをリモコンに向かって話しかければ、指でリモコンのボタン操作を行わなくても、チャンネル切り替えなどを素早く行うことが可能になるという。Nuance Communicationsと協力して、音声認識の品質をより高めたことで、音声による操作時でもコンテンツやさまざまな機能へのアクセスをより高速に行うことができるようになった。
ZigBee RF4CE規格に対応したSoC「CC2533」やBluetooth Smart規格に対応したSoC「CC2541」を用いたリモコン開発キットは、TI製のコーデックIC製品を外付けするだけで動作させることができるという。従来のように音声圧縮を行うためのDSPなどを新たに外付けする必要はない。これによって、実装部品の個数やコストを低減することができる。ZigBee RF4CE規格あるいはBluetooth Smart規格に対応した通信プロトコルスタックなどもTIより提供される。
日本TIでは、既に特定顧客向けに音声認識機能を備えたリモコン開発キット製品の供給を始めている。それ以外の顧客に対してもZigBee RF4CE規格対応のリモコン開発キット製品およびソフトウェアはすでに供給中である。Bluetooth Smart規格対応のリモコン開発キット製品については、2013年第4四半期(10〜12月)に供給を始める予定だ。
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