ルネサスエスピードライバは、スマートフォン向けに高精細な低温ポリシリコンパネル用液晶ドライバIC「R63319」のサンプル出荷を開始したと発表した。最大1600×2560画素のWQXGAパネルに対応できる。
ルネサスエスピードライバは2013年10月18日、スマートフォン向けに高精細な低温ポリシリコンパネル用液晶ドライバIC「R63319」のサンプル出荷を開始したと発表した。最大1600×2560画素のWQXGAパネルに対応できる。
新製品は、タブレット端末で採用されることの多い解像度アスペクト比であるWQXGAとQXGA(1536×2048画素)と、フルHDと同じ解像度アスペクト比のWQHD(1440×2560画素)の3つの解像度アスペクト比に対応する。5〜10インチサイズのパネルに対応し、ハイエンドスマートフォンからファブレット、タブレット端末まで幅広く適用できる。
現在、ドライバに要求されるインタフェース伝送速度は、フルHDクラスでも1Gビット/秒が求められる。しかし、CoG(Chip on Glass)実装のドライバでは、信号を正確に送ることが難しくなっているためインタフェースの高速化が難しくなっている。新製品は、1レーン当たり1Gビット/秒の伝送速度を持つDSIインタフェースを2ポート持つ「Dual Port DSI」(4レーン×2ポート)を採用し、WQXGA、WQHDの高解像度表示システムを実現できる。
表示画像データを解析、演算してバックライトの電力(輝度)を自動的に調整するCABC(Content Adaptive Brightness Control)機能を搭載した。同機能により、「バックライト電力を平均で60%削減することが可能」という。カラーエンハンスメント機能も備え、低色域パネルで透過率を高め、バックライト数を減らしても、原画並みの彩度に拡張できる。「CABCとカラーエンハンスメントを同時に使用することで、色鮮やかな画質を維持しながらバックライト電力を平均で60%削減できる。バックライト電力は液晶モジュールの約80%を占めているため、セットとして大幅に電力を削減でき、バッテリ消耗を抑えられる」(ルネサスエスピードライバ)とする。
その他、最新画像IP技術「SRE」(Sunlight-Readability-Enhancement)機能の搭載により、屋外使用時での高精細ディスプレイの視認性を高められる。CABC機能との併用により、画像毎にヒストグラム解析を行い、その画像に適したコントラスト調整及びバックライト制御を行うためシームレスで高品位な画像の表示も行える。
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