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熱電対の起電力を摂氏温度に変換するコンバータICMicrochip MCP9600

Microchip Technologyは、熱電対の起電力を摂氏温度に変換する、信号コンディショニングIC「MCP9600」を発表した。高精度計装回路と温度センサー、高分解能A-Dコンバータ、一般的な熱電対タイプをサポートする数値演算エンジンを内蔵している。

» 2015年09月11日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 Microchip Technologyは2015年9月、熱電対の起電力を摂氏温度に変換する、熱電対向け信号コンディショニングIC「MCP9600」を発表した。同製品により、熱電対からのマイクロボルトレベルの信号を計測するための高精度な計装回路や、温度計算のためのADC回路設計が不要になるという。

数値演算エンジンを内蔵

 MCP9600は、高精度計装回路と温度センサー、高分解能A-Dコンバータ、一般的な熱電対タイプ(K/J/T/N/S/E/B/R)をサポートしたファームウェア書き込み済みの数値演算エンジンを内蔵している。多くのディスクリートデバイスをワンチップに集積したことで、熱電対を使った設計を容易にした。

 さらに、冷接点補償回路の内蔵により、冷接点の基準温度を正確に計測し、測温接点の温度を求めることができる。温度変動、システムノイズ、電磁妨害(EMI)による温度データへの影響を最小限に抑えるデジタルフィルタ機能も搭載している。

 他に、システム全体の消費電力を低減できるシャットダウンモード、ホストMCUのオーバーヘッドとコード空間を削減できる4つの温度アラート出力も備えた。

新製品のイメージ

 パッケージは5×5mmの20ピンmQFNで、2015年9月1日よりサンプル出荷と量産出荷を開始。MCP9600を使うことで、MCUの数値演算エンジンを使ったファームウェア開発など、従来のディスクリート実装で必要とされた設計ノウハウが不要になるとしている。

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