図2は、同様の時定数を備える全波整流平均回路とピーク検出回路に比べて、今回の回路のほうが優れていることを示したものだ。
図1におけるCMOSのシュミット・インバーターIC1は、リセット用クロック信号を生成する。コンデンサーC1と抵抗R1でクロック信号の周期を決定する。CMOSカウンターIC2は、連続してリセット信号を出力するリング・カウンターである。
ピーク保持回路にはリセット回路が付加されている古典的な構成を使った。抵抗R2とコンデンサーC2がリセット信号の立ち上がりエッジを微分する。このエッジでトランジスタQ1のベースが駆動される。直列抵抗R3はQ1がオンのとき、オペアンプから出力される過電流を防ぐ。抵抗R4と抵抗R5、コンデンサーC3、ダイオードD1は信号の減衰が通常よりも速いときに、出力をステップ変化させないようにするフィルター回路である。この構成が最小だ。
【アナログ機能回路】:フィルター回路や発振回路、センサー回路など
【パワー関連と電源】:ノイズの低減手法、保護回路など
【ディスプレイとドライバ】:LEDの制御、活用法など
【計測とテスト】:簡易テスターの設計例、旧式の計測装置の有効な活用法など
【信号源とパルス処理】:その他のユニークな回路
※本記事は、2008年7月29日にEDN Japan臨時増刊として発刊した「珠玉の電気回路200選」に掲載されたものです。著者の所属や社名、部品の品番などは掲載当時の情報ですので、あらかじめご了承ください。
「珠玉の電気回路200選」:EDN Japanの回路アイデア寄稿コラム「Design Ideas」を1冊にまとめたもの。2001〜2008年に掲載された記事の中から200本を厳選し、5つのカテゴリーに分けて収録した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.