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特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜
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» 2016年08月16日 11時30分 公開

「Thread」における6LowPANの活用(前編)IoT時代の無線規格を知る【Thread編】(4)(3/3 ページ)

[水谷章成(Silicon Labs),EDN Japan]
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IPv6パケットカプセル化

 ここまで述べてきた機能を実現するために、6LoWPAN層はIPv6パケットを取り出し、カプセル化ヘッダーで包み、802.15.4MAC層と物理層を使う無線通信へと送られる。

 6LowPANパケットはIPv6パケットと同じ原理で作られ、それぞれの機能のためのヘッダーがスタックされる。それぞれの6LowPANヘッダーは図3に示されるように、ヘッダーに先立ちその型を示すディスパッチ値(Dispatch value)が含まれる。

図3:一般的な6LowPANパケットフォーマット (クリックで拡大)

 Threadは、下記の6LowPANヘッダの型を使用する。

  • メッシュヘッダー(リンク層のパケット転送のため)
  • 断片化ヘッダー(IPv6パケットを、いくつかの6LowPANパケットに断片化するため)
  • ヘッダー圧縮ヘッダー(IPv6ヘッダーの圧縮のため)

 6LoWPAN仕様(RFC4944)は、もし1つ以上のヘッダーが存在する場合、必ず上に列記した順序で記述されなくてはならない。図4の例では、パケットは6LoWPANペイロードと、圧縮されたIPv6ヘッダーで構成されている。

図4:IPv6ヘッダー圧縮とIPv6ペイロードを含む6LoWPANパケット (クリックで拡大)

 図5の例では、6LoWPANペイロードと圧縮されたIPv6ヘッダー、断片化されたIPv6ペイロード、メッシュヘッダーで構成されている。

図5:第2層での転送のためのメッシュヘッダーと、断片化ヘッダー、圧縮ヘッダーを持つ6LoWPANパケット (クリックで拡大)

 上記の例では、断片化されたペイロードの一部を含むが、残りのペイロードは後続のパケットにて、図6に示すようなパケットで送られる。

図6:IPv6ヘッダーを含まない、残りの断片を表す6LowPANパケット (クリックで拡大)

 ここまで、Threadと6LoWPANの関係性と、IPv6パケットカプセル化について紹介してきた。後編では、6LoWPANアダプテーション層が持つ残りの機能を紹介する。

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