アナログ・デバイセズは、防衛用、商用レーダーに高分解能レーダー画像を提供できるD-Aコンバーター「AD9164」を発表した。スペクトル純度が前世代製品の100〜1000倍に向上している。
アナログ・デバイセズは2016年8月、防衛用、商用レーダーに高分解能レーダー画像を提供できるD-Aコンバーター「AD9164」を発表した。レーダーからスマートフォンテスターまで、さまざまな電子機器を高精度化、小型化できるという。AD9164は、同社のD-Aコンバーター製品の中でも最高の直線性を提供し、スペクトル純度は前世代製品の100〜1000倍に向上している。従来の位相同期ループ(PLL)システムに比べ、周波数変更にかかる時間も100分の1に短縮した。
チップ上には、フェーズコヒーレントの高速周波数ホッピングを可能にする、ダイレクトデジタルシンセサイザー(DDS)を搭載。最大32の異なる周波数帯間でのホッピングを300ナノ秒未満で実行できるため、AM放送帯域/日本のFM帯域/5.8GHz UNII帯域など、さまざまな帯域に対応するテスト機器に使用できるとしている。
また、2xのインターポレータ(FIR85)を備え、データレートやコンバータークロッキングが低い場合でも、システム全体の消費電力を削減して必要なフィルタリングを構成する。ミックス動作モードでは、ダイナミックレンジを維持しつつ、第2、第3ナイキストゾーンのRF搬送波を最大7.5GHzまで再生成できるようにRF D-Aコンバーターを構成できる。6GHz帯までの音声周波数もカバーしている。
サンプルと量産出荷を開始しており、パッケージは8×8mmのCSP-BGA、11×11mmのCSP-BGA、11×11mmのCSP-BGA SnPbの3種。1000個購入時の単価は、CSP-BGAが295米ドル、CSP-BGA SnPbが334米ドルとなっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.