オン・セミコンダクターはLLC方式の電源トポロジー向けに、同期式レクティファイア(SR)コントローラー「FAN6248」を発表した。2つのSR MOSFETにより、外付け部品を最小限に抑え、LLC電源の設計を簡素化する。
オン・セミコンダクターは2017年5月、LLC方式の電源トポロジー向け同期式レクティファイア(SR)コントローラー「FAN6248」を発表した。2つのSR MOSFETにより、外付け部品を最小限に抑え、LLC電源の設計を簡素化する。サーバ、デスクトップPC、ゲーム機、大画面の液晶、有機ELテレビ、LED照明などに活用できる。
FAN6248は、ドレイン電圧の即時検知と以前のスイッチング周期情報を組み合わせたSR制御方法を採用している。別の100V定格センス入力は、2つのSR MOSFETをまたがるドレイン電圧やソース電圧を正確に検知し、2次巻き線の非対称性や不十分なカップリングに対応。これにより、電流反転やSRのトリガーミスを回避し、信頼性を高めた。
ゲート駆動出力は10.5Vで、幅広いMOSFETを駆動できる。また、同製品に2つの外部抵抗とMOSFETを追加すれば、最大800Wに対応する標準的なLLCコンバーターを実現できる。ノイズの多い環境においては、2個のコンデンサーを追加することでシステムの安定化が図れる。軽い負荷条件ではグリーンモード内で振動し、80 PLUS、DoE VI、CoC Tier 2などの効率性基準で求められる電源供給を実現できる。
同シリーズのラインアップは4種で、25k〜70kHz、60k〜700kHzのスイッチング周波数を提供する。SOIC-8パッケージで提供され、1万個購入時の単価は0.487ドル。LLC設計を組み込んだ240Wの評価ボードや、既存の設計に組み込むためのドーターボードも用意している。
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