東芝デバイス&ストレージは、Bluetooth v5.0 Low Energy規格に準拠した車載向けIC「TC35681IFTG」を発表した。動作温度範囲は−40〜125℃で、車載用電子部品信頼性規格のAEC-Q100準拠を予定しており、厳しい車載環境で使用できる。
東芝デバイス&ストレージは2018年10月、Bluetooth v5.0 Low Energy規格に準拠した車載向けIC「TC35681IFTG」を発表した。−40〜125℃の広範囲な温度で動作し、Long Range通信使用時のリンクバジェットが113dB(データ伝送速度125kビット/秒)と高出力・高感度のため、厳しい車載環境で使用できる。
Bluetooth通信規格のLow Energy GATTプロファイル機能やホスト制御インタフェース(HCI)機能、2Mビット/秒を含むBluetooth 5全データレート、Long Range、Advertising Extensionなどの機能をICに内蔵したマスクROMで提供する。また、8dBm出力の高ゲインパワーアンプを内蔵し、長距離通信に対応する。
CPUはArm Cortex-M0を採用。DC-DCコンバーター、LDO回路を内蔵し、外部供給の電源電圧をチップ上の必要な電圧値に調整する。インタフェースは、18個の汎用IO(GPIO)に加え、GPIOへ設定できるSPI(2チャンネル)、I2C(2チャンネル)、ボーレート921.6kビット/秒のUART(2チャンネル)、PWM(4チャンネル)、ADC(5チャンネル)などに対応する。
電源電圧は1.8〜3.6Vで、RF出力動作時の消費電流は11.0mA、RF入力動作時の消費電流は5.1mA、Deep Sleep時の消費電流は50nA。送信出力は8〜−20dBm、受信感度は−95.6dBmとなる。外部の不揮発性メモリとの組み合わせにより、本格的なアプリケーションプロセッサとして動作する。また、76KバイトのRAMを内蔵し、不揮発性メモリからIC内へプログラムをロードしたり、データを一時保存できる。
車載用電子部品信頼性規格のAEC-Q100準拠を予定しており、車載品質に対応する。ウェッタブルフランク構造を採用した6×6mmのQFNパッケージで提供され、リモートキーレスエントリーシステムや車載センサー機器からデータを収集するオンボード診断(OBD)、タイヤ空気圧監視システムなどの車載アプリケーション、産業向け製品などの用途を見込む。
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