サウンドスペクトログラムは、人の声の特長(声紋)を分析するために開発された装置である。この装置の原理はヘテロダイン方式のスペクトラムアナライザーと同じであるが、記録はペンで紙に書く仕組みとなっている。人の声紋によって個人を特定することができるため、犯罪捜査に使われることもあった。日本では1963年にあった誘拐事件で初めてサウンドスペクトログラムが捜査に使われた。
FFTアナライザーに使える高分解能A-D変換器が登場する以前にあった製品である。周波数分析はヘテロダイン方式の回路によって行う。ヘテロダイン方式の周波数分析器は低周波の分析が得意でないため、周波数変換を行う仕組みが必要となる。
A-D変換器で信号を取り込んで、記憶装置(シフトレジスタ)にいったん波形データを取り込む。そして取り込んだ波形データを高いサンプル周波数でD-A変換し、周波数を上げたアナログ波形をテロダイン方式の周波数分析器に入力する。
FFTアナライザーが登場する以前に使われていた周波数分析器で、1980年代にはコンパクトなFFTアナライザーが登場し、時間圧縮型周波数分析器は使われなくなった。
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