ルネサス エレクトロニクスは、100V耐圧のハーフブリッジMOSFETドライバIC「HIP2211」「HIP2210」を発売した。高性能かつ堅牢で、HI、LI入力、トライステートPWM入力に対応するため、電源供給やモーター駆動機器の設計を簡略化する。
ルネサス エレクトロニクスは2020年6月、100V耐圧のハーフブリッジMOSFETドライバIC「HIP2211」「HIP2210」を発売した。両ICとも1000個一括購入時の参考単価は1.30米ドル(税別)だ。
どちらも最大−10Vの負電圧過渡に対する長時間の耐性と、50V/ナノ秒のスルーレートを有するHSピンを備える。ピークソース電流は3A、ピークシンク電流は4A。伝搬遅延時間は15ナノ秒、デバイス間遅延マッチングは2ナノ秒を達成しており、高周波数スイッチング用途にも適する。
最大ブートストラップ電源電圧は115V、動作電圧範囲は6〜18Vで、低電圧保護機能(UVLO)により、NチャンネルMOSFETへの低ゲート電圧ドライブを防ぐ。また、0.5Ω標準ブートストラップダイオードを内蔵し、外付けのダイオードを不要にした。使用温度範囲は−40〜+125℃となっている。
HIP2211はHIおよびLI入力に、HIP2210はトライステートPWM入力に対応する。さらにHIP2210は、RDTピンでデッドタイムのプログラムができる。単独のレジスタでは35〜350ナノ秒の範囲で調整可能で、これによりシュートスルー状態を防止する。
バッテリー駆動の掃除機や電動工具のモーター、給水ポンプ、冷却ファンをはじめ、48Vの通信機器用電源、クラスDオーディオアンプ、ソーラーインバーター、UPSインバーターなどに適している。
HIP2211は8ピンSOCIと4×4mmの10ピンTDFNパッケージ、HIP2210は4×4mmの10ピンTDFNパッケージで提供する。両製品は従来品「ISL2111」「ISL2110」の上位製品として、ピンに互換性がある。
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