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マイコンに搭載されているLCDドライバ/コントローラーの仕組みQ&Aで学ぶマイコン講座(57)(2/4 ページ)

» 2020年08月03日 11時00分 公開

 マイコンに搭載されているLCDドライバ/コントローラーの主要部分を以下に説明します。

周波数発生器

 LCDには交流電圧を印加します。これは、直流電圧を印加するとLCDの寿命が短くなるためです。従って、印加する波形の周期を決める必要があります。LCDを駆動する信号は、マイコンの内部クロックを分周して生成するため、ユーザーが分周比を設定します。

 周波数の計算式と選択可能な周波数は、リファレンスマニュアルに記載されています(図3:STM32L4シリーズのリファレンスマニュアルから引用)

図3:周波数発生器 (クリックで拡大)
   STM32L4シリーズのリファレンスマニュアルから引用

 LCDによって、動作する周波数は異なりますので、LCDの仕様を確認して周波数を決めます。

COMドライバ/SEGドライバ

 COMドライバとSEGドライバは、それぞれCOM信号とSEG信号を生成します。COM端子は複数あり、同じ波形を出力しますが位相は異なります。信号振幅は、LCDの最大出力電圧をVLCDとすると以下のようになります。

  • 1/4バイアスの場合、1/4VLCD または 3/4VLCD
  • 1/3バイアスの場合、1/3VLCD または 2/3VLCD
  • 1/2バイアスの場合、1/2VLCD

 1/3バイアス、1/4デューティの場合のCOM信号とSEG信号を図4(b)に示します。

図4:COMドライバ/SEGドライバ(1) (クリックで拡大)
   STM32L4シリーズのリファレンスマニュアルから引用

 同じ位相中に対応するCOM信号とSEG信号の電圧差が最大になったときに、LCDのセグメントが点灯します。

 8セグメントLCDを1/3バイアス、1/4デューティで使用し、「4」を表示した時の具体的なSEG信号とCOM信号を図5に示します。

図5:COMドライバ/SEGドライバ(2) (クリックで拡大)
   STM32L4シリーズのリファレンスマニュアルから引用

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