文字認識のAIプロジェクトが完成したところで、すこし意地悪な実験をしてみよう。文字としては認識されないようなパターンを入力したら、AIプロジェクトはどんな結果を出すのだろうか?
いくつかの文字を少しひずませて入力してみた。ほとんどの文字は正常に読み取られたが、「Q」と「7」を読み取ってもらえなかった。「Q」は認識不能、「7」は「1」と読み取られた。「7」は、確率67%で「1」と出たので、入力パターンが意地悪すぎたのかもしれない。
ほとんどが認識不能になると予想して入力したが、図11(f)は「A」と読み取られた。確率も78%と比較的高く、意外な結果になった。
また、「点(・)」は何度やっても「1」または「I」のどちらかに読み取られる。幾何学パターンとしては縦線として認識するようで、それを「1」または「I」に判別するのは難しいであろう。確率も50%前後なので、AIはかなり悩んでいたようだ。
実際に「組み込みAI」を体験してみたい方には、STが提供している「B L475E IOT01A」や、「STEVAL-STLKT01V1」をはじめとする「組み込みAI」開発ボードをおすすめする。これらのボードには各種センサーや通信機能が搭載されているため、このボードを身に付けた人が走っているのか、歩いているのか、止まっているのかなどを「組み込みAI」によって判断するデモを簡単に作ることができる。
トレーニング資料(日本語)も準備されており、「組み込みAI」の基礎知識と実際の操作手順も詳しく書かれている。
スマホを使って遊び感覚で「組み込みAI」を体験可能だ(図12)
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