NFC通信可能なワイヤレス充電システム:ホシデン HVE1336、HVE1337
ホシデンは、NFC技術を用いたワイヤレス充電システムとして、受電ユニット「HVE1336」と充電台「HVE1337」を発表した。給電しながらセンシングデータを収集でき、キャリア周波数が13.56MHzと高いため、コイルを容易に小型化できる。
ホシデンは2021年1月、近距離無線通信規格のNFC技術を用いたワイヤレス充電システムとして、受電ユニット「HVE1336」と充電台「HVE1337」を発表した。同年3月からサンプル提供を、同年9月から販売を開始する計画。月産1万個を見込む。
同システムは、単一のコイルで給電とNFC通信の双方が可能で、給電しながらセンシングデータを収集できる。キャリア周波数が13.56MHzと高く、コイルを容易に小さくできるため、小型化が求められるウェアラブルデバイスなどに適する。
二次出力電力は200mWで、送電距離は最大10mm。受電ユニットは「NFC Type3」と互換性を有していて、無接点給電に加えて212Kビット/秒のデータ通信が可能だ。無接点によって防水、防じん設計が容易で、接点が露出しないため腐食も防止できる。
受電ユニット「HVE1336」
従来の100kHz無接点充電方式では、回路や充電用コイルが大きくなってしまうため、デバイスの小型化が困難だった。同社は、同システムの用途として、ウェアラブルデバイスに加え、センサー機器などを想定している。
- Tx機能を併せ持つ60Wワイヤレス給電レシーバー
ルネサス エレクトロニクスは、60Wワイヤレス給電レシーバー「P9418」を発売した。同社独自のワイヤレス給電技術を採用し、レシーバーとしての急速充電に加え、他のデバイスへの給電が可能だ。
- Qi規格準拠の50Wワイヤレス充電IC
STマイクロエレクトロニクスは、Qi規格準拠のワイヤレス充電IC「STWLC88」を発表した。50W出力で、スマートフォンやタブレット、ノートPCなどパーソナル電子機器を短時間で充電できる。
- Qi認定の15Wワイヤレス充電トランスミッターIC
日本テキサス・インスツルメンツは、15Wワイヤレス充電トランスミッターIC「bq501210」を発表した。Wireless Power Consortium(WPC)のv1.2仕様に準拠し、Qi認定を取得している。
- ウェアラブル対応の独自無線給電システム
ルネサス エレクトロニクスは、ヘルスケア/ウェアラブル機器などの充電を非接触で行うことができる「ワイヤレス充電ソリューション」を発表した。
- 最新のQi規格対応のワイヤレス高速充電制御IC
STマイクロエレクトロニクスは、スマートフォンやタブレットの高速充電を可能にするワイヤレス充電制御IC「STWBC-EP」を発表した。最新のQi規格(Qi Extended Power)に対応している。
- 可能性が広がる無線給電、その課題とは
ワイヤレス給電技術は、その用途が広がりつつある。送電デバイスと給電デバイスの距離やずれ、効率などについては、まだまだ向上する余地があるものの、多くの分野で応用を期待できそうな気配が高まりつつある。
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