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ミリ波帯アンテナ向け低伝送損失多層基板材料パナソニック R-5410

パナソニック インダストリアルソリューションズ社は、ハロゲンフリー超低伝送損失多層基板材料「R-5410」を製品化した。低損失、高効率化が求められる、車載ミリ波レーダーや5G無線通信基地局の基板材料に適している。

» 2021年03月08日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 パナソニック インダストリアルソリューションズ社は2021年2月、ミリ波帯(30〜300GHz)アンテナ向けのハロゲンフリー超低伝送損失多層基板材料「R-5410」を製品化したと発表した。同年3月から量産を開始する。

低伝送損失性と加工性を両立

 R-5410は、熱硬化性樹脂からなる低損失のプリプレグで、アンテナ層のビルドアップ形成や多層化が可能だ。設計に合わせて、既に販売中のコア材(銅張積層板)「R-5515」と使い分けることもできる。高周波基板の設計自由度が増すため、アンテナとRFチップを同一基板に配置した、小型で高密度のアンテナ一体型モジュールや高効率アンテナの製造に貢献する。

ハロゲンフリー超低伝送損失多層基板材料「R-5410」

 独自の樹脂設計技術を採用し、低誘電特性を有する。低粗化銅箔との密着強度も高いので、ミリ波帯アンテナの伝送損失を低減する。79GHzにおける伝送損失は0.079dB/mmで、従来の性能(0.081dB/mm)を上回る。

 また、汎用基板用の既存設備で、特殊な薬液や特別な工程を用いずに加工できるため、基板製造時の加工コストも低減する。

 ADAS(先進運転支援システム)や自動運転に用いるミリ波レーダー、5G無線通信基地局でのミリ波帯アンテナ用基板、高速伝送基板の材料に適している。

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