競合比最大50%小型化、高効率電源ICシリーズ3種:マキシム MAX17227A、MAX17291、MAX38911
マキシム インテグレーテッド プロダクツは、高効率電源ICシリーズ3種を発表した。自己消費電力が小さく、民生や産業、ヘルスケア、IoTシステム機器などのバッテリー駆動時間を延長できる。
Maxim Integrated Products(マキシム インテグレーテッド プロダクツ)は2021年3月、バッテリーの駆動時間を延長する高効率電源ICシリーズとして、2A nanoPowerブーストコンバーター「MAX17227A」、高出力電圧の1Aブーストコンバーター「MAX17291」、500mA LDO「MAX38911」の3種を発表した。
3製品とも自己消費電力が少なく、民生や産業、ヘルスケア、IoT(モノのインターネット)システム機器などのバッテリー駆動時間を延長できる。また、競合品と比較して最大50%小型となっている。
高効率電源ICシリーズ
MAX17227Aは、最大2Aのスイッチ電流に対応しており、自己消費電流を350nAに抑えた。短絡保護やTrue Shutdown、400mV〜5.5Vの入力電圧範囲に対応し、バッテリー駆動時間を最大10%延長できる。
MAX17291は、最大20Vのブースト出力が可能で、類似した競合品と比較して自己消費電流を80%低減し、ソリューションサイズを60%小型化した。最大10倍の昇圧比の電圧変換に対応し、産業機器の電源保持回路やディスプレイ、センサーなど出力電圧の負荷が大きいバッテリー動作のシステムに適する。
MAX38911は、バッテリーで動作するIoTシステム用の500mA LDOで、競合品と比較して最大50%小型になっている。自己消費電流は19μAで、バッテリー駆動時間を最大10%延長できる。また、電源電圧変動除去比が高く、高精度測定や通信などへのノイズ干渉を低減する。
1000個以上注文時の単価は、MAX17227Aが0.86米ドル、MAX17291が0.74米ドル。評価キットも提供し、単価はいずれも69.99米ドルになる。
- 高電圧向けバックコンバーターとコントローラー
Maxim Integrated Productsは、小型の高電圧車載電源用バックコンバーター「MAX20004」「MAX20006」「MAX20008」と同期整流バックコントローラー「MAX20098」「MAX20034」を発表した。
- 小型民生用機器向け、電池寿命を20%延長できるPMIC
Maxim Integrated Productsは、ウェアラブル機器やヒアラブル機器向けで電池寿命が20%削減できるとする新しいPMIC「MAX77654」を発表した。1個で3出力が可能なバックブーストコンバーターの搭載により、システム効率向上とソリューションサイズ縮小も実現する。
- 4出力を集積、小型かつ高電力密度のSIMO PMIC
Maxim Integrated Productsは、4出力のSIMO PMIC「MAX77655」を発表した。競合品よりサイズを70%縮小し、電力密度を85%向上。ウェアラブル機器、IoTセンサーノード、ヘルスモニターなどの利用を見込む。
- 自己放電モニタリングが可能な高精度リチウムイオン残量ゲージIC
Maxim Integrated Productsは、高精度リチウムイオン残量ゲージおよび保護回路である「MAX17320」を発表した。マルチセルバッテリーで駆動する製品の動作時間を延長し、自己放電をモニタリングできる。
- スタンバイ電流0.3μAのパワーマネジメントIC
Maxim Integrated Products(マキシム インテグレーテッド プロダクツ)は、リチウムイオンバッテリー向けの小型パワーマネジメントIC「MAX77650」と「MAX77651」を発表した。スタンバイ電流を0.3μAに抑えている。
- 超低自己消費電流の高集積PMIC
Maxim Integrated Productsは、高集積PMIC「MAX20345」を発表した。内蔵レギュレーターの自己消費電流が極めて低いため、バッテリー寿命を延長する。製品形状の小型化や効率向上にも貢献する。
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