車載グレードの80V PチャンネルMOSFET:ビシェイ SQJA81EP
ビシェイ・インターテクノロジーは、車載用規格「AEC-Q101」に準拠した80VのPチャンネルMOSFET「SQJA81EP」を発表した。10Vでのオン抵抗が前世代品と比較して31%低く、この低オン抵抗によって導通時の電力損失を抑え、電力密度を高める。
ビシェイ・インターテクノロジーは2021年4月、車載用規格「AEC-Q101」に準拠した80VのPチャンネルMOSFET「SQJA81EP」を発表した。既にサンプル品および量産品の提供を開始しており、量産時の標準納期は14週間になっている。
SQJA81EPは、10Vでのオン抵抗が最小17.3mΩ、標準14.3mΩで、同社の前世代品と比較して31%低くなっている。この低オン抵抗により、導通時の電力損失を抑え、電力密度を高める。電力密度の向上は、並列で使用する部品を減らし、基板の省スペース化に貢献する。
80V PチャンネルMOSFET「SQJA81EP」
ゲート電荷は10Vで52nCになっていて、ゲートドライブでの損失を低減する。これにより、電力変換アプリケーションにおいて、最高クラスのFOM(性能指数:ゲート電荷×オン抵抗)を誇る。
また、PチャンネルMOSFETであるSQJA81EPは、対のNチャンネル部品に必要なチャージポンプを必要としないため、簡素なゲートドライブ設計が可能になる。
動作上限温度は+175℃。高温環境下での動作が求められる車載用途に対応するため、逆極性保護やバッテリー管理、ハイサイドロードスイッチング、LED照明といった用途に適している。パッケージは、5.13×6.15mmでガルウィングリード付きのSO-8Lを採用した。
- 電力密度を向上できる、60VのNチャネルMOSFET
ビシェイ・インターテクノロジーは、60VのNチャネルMOSFET「SiSS22DN」を発表した。標準ゲートドライブ向けに最適化され、オン抵抗は4mΩと、競合製品に比べて4.8%低い。
- 低オン抵抗汎用PチャンネルMOSFET
トレックス・セミコンダクターは、低オン抵抗で高速スイッチング特性を備えた、汎用PチャンネルMOSFET「XP23」シリーズを発表した。オン抵抗は0.33〜5Ωで、耐圧は30V、ドレイン電流は0.2〜1.5Aとなっている。
- 小電力から大電力まで対応する高耐圧MOSFET
インフィニオン テクノロジーズは、600Vのブレークダウン電圧で動作する高耐圧MOSFET「600V CoolMOS P7」「600V CoolMOS C7 Gold」を発表した。サーバや通信、太陽光発電、充電器などの用途で電力密度を高めることができる。
- −40V、−60V耐圧の低オン抵抗Pch MOSFET
ロームは、産業機器や大型民生機器向けに、24V入力対応の−40Vおよび−60V耐圧Pチャンネル(Pch) MOSFETのシングル品および、デュアル品計24製品を開発した。オン抵抗は、−40V耐圧品で同社従来品比62%減、−60V耐圧品で同52%減となっている。
- 最新プロセス採用した80V耐圧NチャネルパワーMOSFET
東芝デバイス&ストレージは、最新世代プロセスを採用した80V耐圧NチャネルパワーMOSFET「U-MOS X-H」シリーズを発売した。「TPH2R408QM」「TPN19008QM」の2種を用意する。同社の従来品と比較して、ドレインソース間オン抵抗を約40%低減した。
- 負電圧電源をロジック信号でオン/オフする
今回は、ロジック信号によって負電圧電源を素早くオン/オフするときに役立つ回路を紹介する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.