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直流電子負荷装置の構造と便利な機能直流電子負荷の基礎知識(2)(1/5 ページ)

直流電子負荷の基礎知識

» 2021年05月20日 10時00分 公開
[TechEyesOnline]
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 本記事は、計測器専門の情報サイト「TechEyesOnline」から転載しています。

直流電子負荷装置の構造

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 直流電子負荷装置には2つの方式がある。

 接続された電源装置や電池から供給されるエネルギーを熱に変換して大気に放出する「ドロッパー方式」と、交流電源系統にエネルギーを戻す「スイッチング(回生)方式」がある。

 ここでは2つの方式を説明する。

ドロッパー方式の原理

 ドロッパー方式はトランジスタやFETなどの半導体を使って端子に流れる電流を熱に変換する仕組みとなっている。初期の直流電子負荷装置にはパワートランジスタ使われることが多かったが、現在では大電流の取り扱いがしやすいMOSFETが使われるようになっている。

図1:ドロッパー方式の直流電子負荷装置の原理図

 ドロッパー方式の直流電子負荷装置はパワートランジスタやMOSFETでエネルギーが熱に変換されるため内部に大きな放熱器があり、ファンによって熱を大気に放出するようになっている。

実際のドロッパー方式の直流電子負荷装置の構造

 直流電子負荷装置の例として計測技術研究所の「Load Stationシリーズ」の構造を示す。この製品は負荷端子間の電圧や電流を測定する機能や、さまざまな制御や複数台の同期運転ができる機能を持っている。

 また、この製品では負荷端子と電流モニター出力端子はケース電位とは絶縁されている。

図2:ドロッパー方式の直流電子負荷装置のブロック図(Load Station、計測技術研究所)
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