システムクロック周波数を2MHz未満にして、消費電力を低減するモードです。ソフトウェアで遷移して、ソフトウェアで復帰します。もし、電圧レギュレーターをLPRに切り替えた場合は、復帰の際もソフトウェアでMRに戻します。その後、システムクロック周波数を2MHz以上に上げます。
CPUのクロックだけ停止するモードです。CPUのモジュールに含まれる割り込みコントローラーやシステムタイマーなどのコア周辺機能を含む全ての周辺機能は、フルスピードで実行できます。そのため、このモードからの復帰に対して、特にユーザーが設定することはありません。割込みなどのウェイクアップイベントが発生すると、自動的に復帰します。
このモードは低速で動作するスリープモードです。低電力ランモードから遷移します。スリープモードと同じように自動的に復帰しますが、復帰先は低電力ランモードになります。従って、復帰時にユーザーが再設定することは特にありません。
CPU、RTC、ウォッチドッグタイマーなどの一部の周辺機能を除いて、ほとんどの周辺機能が停止します。システムクロックは停止しますが、低周波数のクロックは動作させることができます。全てのレジスタとRAMの内容は保持されます。割り込みなどのウェイクアップイベントが発生すると自動的に復帰しますが、復帰直後のシステムクロックのクロック源は、低速の内蔵発振回路に変わります。そのため、遷移前に高速の発振源を使っていた場合、ユーザーは遷移前の発振源に戻す必要があります。
もし、発振源に外部水晶振動子や外部セラミック振動子を使っている場合、外部振動子が発振開始するまで待つ必要があります。復帰直後に外部発振子の発振が安定しない状態でクロック源を切り替えると、マイコンが暴走する可能性があります。これは、高速発振回路が停止する全てのモードにいえることです。
内蔵電圧レギュレーターからの電源供給が停止します。一部のRAMには電源が供給されて内容は保持されますが、基本的にマイコンの内部デジタル回路の電源はOFFになります。低周波数発振回路は動作することができますが、低周波数発振回路以外の発振回路(メインクロックの高周波数発振回路やPLLなど)は停止します。復帰直後のシステムクロックのクロック源は、低速の内蔵発振回路に変わるため、遷移前に高速の発振源を使っていた場合、ユーザーは遷移前の発振源に戻す必要があります。また、電源が切断されるので、復帰はパワーオンリセットと同じ状態になります。ユーザーは、レジスタなどの再設定が必要です。
内蔵電圧レギュレーターからの電源供給が停止します。スタンバイモードとほとんど同じ状態ですが、全てのRAMの内容が消失します。また、動作する機能もスタンバイモードより制限されます。
低周波数発振回路は動作することができますが、低周波数発振回路以外の発振回路(メインクロックの高周波数発振回路やPLLなど)は停止します。復帰直後のシステムクロックのクロック源は、低速の内蔵発振回路に変わるため、遷移前に高速の発振源を使っていた場合、ユーザーは遷移前の発振源に戻す必要があります。また、電源切断のモードなので、復帰はパワーオンリセットと同じ状態になります。ユーザーは、レジスタなどの再設定が必要です。
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