STマイクロエレクトロニクスは、柔軟性を備えて高速アクセスを可能にした、NFCダイナミックタグIC「ST25DV-I2C」を発表した。NFCおよびRFIDリーダーライターなどに適する。
STマイクロエレクトロニクスは2021年9月、I2Cインタフェースの機能を高め、柔軟性と高速アクセスを可能にしたNFCダイナミックタグIC「ST25DV-I2C」を発表した。
NFCフォーラム タイプ5規格に準拠し、NFCやRFIDリーダーライター、スマートメーター、アセット管理、ロジスティクスなどの産業用機器、医療機器、スマートホーム機器、照明など、さまざまな領域に適用できる。
最大64KビットのEEPROMを内蔵し、I2Cインタフェースを利用して書き込むことで、標準のEEPROMと同等の速度を提供する。13.56MHzで動作するNFCおよびRFIDリーダーライターやNFC搭載スマートフォンとの非接触通信に対応し、無線通信機能も強化している。NDEF(NFC Data Exchange Format)メッセージとのタップ接続や、無線インタフェースによるEEPROMへのアクセスも容易だ。
その他の機能として、高速転送モードにより、256バイトRAMバッファーでホストシステムのファームウェアの更新や大容量ファイルの双方向処理を高速化する。
エナジーハーベスティング制御回路も搭載。バッテリーのないマイクロコントローラーやセンサー部品などにも給電できる。パスワードによるユーザーメモリの保護機能や、複数のRFイベントに対応した設定が可能な割り込みピンも搭載する。
ST25DV-I2Cは、SO-8、TSSOP-8、8ピンまたは12ピンのUFDFPN、WLCSP-10を含むチップスケールパッケージで提供される。1000個購入時の単価例は、4KビットEEPROMのSO8パッケージ品が約0.30米ドルとなっている。
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