ピーク出力電流が大きいIGBT/MOSFET駆動用フォトカプラー : 東芝 TLP5705H、TLP5702H
東芝デバイス&ストレージは、IGBTおよびMOSFETのゲート駆動向けフォトカプラー「TLP5705H」「TLP5702H」の出荷を開始した。ピーク出力電流定格が大きく、従来品よりも薄型で容易に置き換えられる。
東芝デバイス&ストレージは2021年11月、IGBTおよびMOSFETのゲート駆動向けフォトカプラー「TLP5705H」「TLP5702H」の出荷を開始した。汎用およびPVインバーター、ACサーボアンプ、UPSといった産業用機器での用途に適する。
ピーク出力電流定格が大きく、TLP5705Hは±5.0A、TLP5702Hは±2.5A。主要特性の動作温度定格はともに−40〜+125℃で、熱設計マージンを確保しやすい。
特にピーク出力電流定格が大きいTLP5705Hは、電流増幅用バッファー回路を用いる低容量から中容量以上のインバーターやサーボなどに対して、バッファー回路がなくてもIGBTおよびMOSFETを直接駆動できる。部品点数を減らせるため、機器の小型化に寄与する。
両製品は、10×3.84mm(Typ.)で高さが最大2.3mmと薄型のSO6Lパッケージを採用している。SO6Lパッケージは、同社従来品のSDIP6パッケージのランドパターンに実装可能で、従来品から容易に置き換えられる。また、SO6LパッケージはSDIP6パッケージよりも薄いので、基板裏面への実装や高さに制限がある場所でも使用できる。
IGBT、MOSFETゲート駆動用フォトカプラー「TLP5705H」「TLP5702H」
電源電圧は15〜30V、供給電流は最大3.0mA、スレッショルド入力電流は最大5mA。伝搬遅延時間は最長200ナノ秒、伝搬遅延時間バラツキは50ナノ秒だ。
また、リードフォーミングオプションのSO6L(LF4)パッケージを採用した「TLP5702H(LF4)」「TLP5705H(LF4)」も製品化している。高さは同じ最大2.3mmで、サイズは11.05×3.84mm(Typ.)になっている。
200V耐圧トランジスタ出力車載フォトカプラ
東芝デバイス&ストレージは、200V耐圧トランジスタ出力の車載フォトカプラ「TLX9188」を製品化し、出荷を開始した。コレクタ、エミッタ間電圧定格が、同社従来品と比較して2.5倍になっている。
SSR向けのフォトボルタイックカプラ
東芝デバイス&ストレージは、絶縁型ソリッドステートリレー向けのフォトボルタイック出力フォトカプラ「TLP3910」の量産を開始した。最小開放電圧が同社従来品の2倍に向上している。
産業機器や太陽光発電向けフォトカプラ
ルネサス エレクトロニクスは、産業機器や太陽光発電インバーター向けのフォトカプラとして、IGBT駆動用の「RV1S9231A」「RV1S9207A」、IPM駆動用の「RV1S9209A」を発売し、量産を開始した。
エラー表示は幻!? ―― パワコンの修理(2)
前回に続き、パワーコンディショナー(以下、パワコン)の修理の様子を報告する。パワコンの修理は初めてなので基板の実装部品を眺めて回路を把握することから始めた。
ドイツの新絶縁規格、アイソレーター設計の注意点とは
2020年1月の時点で、DIN(ドイツ規格協会) V VDE V 0884-10:2006-12は、磁気および容量性のガルバニック絶縁製品における固有の絶縁特性と高電圧性能の評価に使われる認証規格として有効ではなくなった。これにより、2017年にDIN VDE V 0884-11:2017-01更新規格が発表された際にICメーカーに与えられた、3年間の移行期間が終了したことになる。
2.2Vで動作可能な高速通信用フォトカプラ
東芝デバイス&ストレージは、電源電圧2.2Vから動作する、高速通信用フォトカプラ「TLP2312」「TLP2372」を発売した。標準データ伝送レートは、TLP2312が5Mビット/秒、TLP2372が20Mビット/秒となる。
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