5G対応スマートフォン向けパワーインダクター:村田製作所 DFE21CCN_ELシリーズ
村田製作所は、5G対応スマートフォン向けに、2012サイズのパワーインダクター「DFE21CCN_EL」シリーズの量産を開始した。スマートフォンの高機能化と部品の小型化に貢献する。
村田製作所は2021年12月、5G(第5世代移動通信)対応スマートフォン向けに、2012サイズ(2.0×1.2mm)のパワーインダクター「DFE21CCN_EL」シリーズの量産開始を発表した。スマートフォンの高機能化と部品の小型化に貢献する。
「DFE21CCN_EL」シリーズ
磁気回路の最適化と独自の成型技術により、同サイズの同社従来品と比べて、定格電流が約20%向上し、直流抵抗が約50%低減した。また、L字電極を採用することで、厚みを0.8mmに抑え、高度な両面基板実装を可能にしている。
インダクタンスは公称値で0.24μ〜2.2μH±20%、直流抵抗は0.020〜0.138Ω。定格電流は、インダクタンス変化に基づく場合が2100m〜6500mAとする。
一部の5G対応スマホでは、従来の4G対応スマホと比べて、電源電圧を調整するパワーモジュールに使用するパワーインダクター数が約30%増加している。また、バッテリーの大型化に伴い、部品にはさらなる小型化が求められている。同シリーズは、こうした市場のニーズに対応する製品となる。
- 2020サイズで180℃の対応の車載グレードのインダクター
ビシェイ・インターテクノロジーは、車載グレードの「IHLP-2020CZ-8A」インダクターを発表した。電子部品規格「AEC-Q200」に準拠し、薄さが3mmで、180℃までの高温で動作する。
- 車載用途対応のメタルコンポジットインダクター
トーキンは、車載用途に対応した、メタルコンポジットパワーインダクター「MPEV」シリーズの販売を開始した。耐熱性が向上しており、使用温度上限が180℃となっている。
- 2012サイズの車載PoC向けインダクター
村田製作所は、2012サイズの車載PoCインタフェース用広帯域インダクター「LQW21FT」シリーズを発表した。広帯域かつ高インピーダンスのため、インダクタの個数と実装スペースを削減できる。
- 低電気ノイズの車載向けパワーインダクター
KEMETは、低電気ノイズの車載向けメタルコンポジットパワーインダクター「MPXV」シリーズを発売した。−55〜+155℃の環境下で動作し、車載用電子部品の規格「AEC-Q200」に準拠。自動車分野での用途に適している。
- 「世界初」車載向けメタル積層チップパワーインダクター
太陽誘電は、車載向けメタル積層チップパワーインダクター「MCOIL MC」シリーズを発表した。全7製品のうち、1608サイズで公称インダクタンス0.47μHの「MCKK1608TR47MVC」は量産を開始している。同社によると、車載向けの1608サイズメタル系パワーインダクターの商品化は「世界初」。
- スマートフォン用薄膜電源系インダクター
TDKは、モバイル機器の電源回路用小型低背タイプの薄膜電源系インダクター「TFM-ALD」シリーズを開発し、量産を開始した。従来品より直流抵抗を12%低減し、定格電流を4%向上させた。
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