ワイヤレス給電対応の銅コイル基板を量産対応:キョウデン 銅コイル基板
キョウデンは、ワイヤレス給電に対応したトランス用銅コイル基板の量産対応を開始した。EVへのシフトに伴う、ワイヤレス充電システムの急速な普及に対応する。
キョウデンは2021年12月、ワイヤレス給電に対応したトランス用銅コイル基板の量産対応を開始したと発表した。
銅コイル基板の3Dフルウェイブ電磁界解析例
EV(電気自動車)、AGV(無人搬送車)と共に、これらの車両の充電方法の1つであるワイヤレス給電システムも急速に普及している。
従来のワイヤレス給電システムは、主にリッツ線を同心円状に巻いて積層したコイルを用いる。任意の電気特性を得やすいものの、工数を要すること、巻き方によって特性にばらつきが発生しやすく、コスト高になることが課題だ。
銅コイル基板もワイヤレス給電システムに用いられるが、銅コイル基板はリッツ線と比べると特性面に課題があり、電磁界解析による精密な検証や高精度の基板パターン設計、製造が必要となっていた。
キョウデンは2019年から産学共同で銅コイル基板の開発に携わっており、ワイヤレス給電向け銅コイル基板の試作品開発や、銅コイル基板を用いたトランス基板の量産化を経て、今回の量産対応に至った。
同社は今後も、EVへのシフトや充電インフラの拡充に対応すべく、顧客の需要に応じた新製品の開発を進める。
- 150V GaN HEMTでの8V高ゲート耐圧技術を開発
ロームは、150V耐圧のGaN HEMTにおける8V高ゲート耐圧技術を開発した。定格電圧の増大により、電圧マージンもアップし、GaN HEMTを採用した電源回路の設計マージンや信頼性が高まる。
- 2系統電力を併用して製品を電池レス化する技術
SMKは、エナジーハーベスティングとワイヤレス給電の2系統電力を独自方式で組み合わせたハイブリッド技術を開発した。センサーやリモコンなどの電池レス化が可能となり、製品の薄型軽量化、メンテナンスフリー化に寄与する。
- Tx機能を併せ持つ60Wワイヤレス給電レシーバー
ルネサス エレクトロニクスは、60Wワイヤレス給電レシーバー「P9418」を発売した。同社独自のワイヤレス給電技術を採用し、レシーバーとしての急速充電に加え、他のデバイスへの給電が可能だ。
- 最新のQi規格対応のワイヤレス高速充電制御IC
STマイクロエレクトロニクスは、スマートフォンやタブレットの高速充電を可能にするワイヤレス充電制御IC「STWBC-EP」を発表した。最新のQi規格(Qi Extended Power)に対応している。
- ウェアラブル対応の独自無線給電システム
ルネサス エレクトロニクスは、ヘルスケア/ウェアラブル機器などの充電を非接触で行うことができる「ワイヤレス充電ソリューション」を発表した。
- ウェアラブル端末向け小型ワイヤレス給電制御IC
エスアイアイ・セミコンダクタは、ウェアラブル端末向けにワイヤレス給電制御IC「S-847x」シリーズを発売した。送電側はUSB 5V電源を使用可能で、受電側は5Vで100mAの受電ができる。
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