TMR素子採用のコアレス電流センサー:村田製作所 MRDシリーズ
村田製作所は、コアレス電流センサー「MRD」シリーズを開発し、量産を開始した。TMR素子を採用しており、−40〜+105℃の温度範囲で電波を測定できる。
村田製作所は2022年6月、コアレス電流センサー「MRD」シリーズを開発し、量産を開始したと発表した。EV(電気自動車)用充電ステーションや太陽光発電システムのパワーコンディショナー、UPS(無停電電源)、エアコンや冷蔵庫などインバーターを備えた家電製品などの用途に適する。
コアレス電流センサー「MRD」シリーズ 出所:村田製作所
TMR素子を採用しており、−40〜+105℃の温度範囲で電波測定が可能。総合精度は、使用温度範囲全域にわたって1.0%F.S.となっている。
コアレス型オープンループ方式により、応答時間は0.5マイクロ秒(代表値)、最大1次電流は40Armsとなる。誤作動を防止するため、外部磁場の影響を防ぐ差動方式を採用した。電源電圧は3.3Vもしくは5.0V、帯域幅は1MHz(変更可)、絶縁電圧は4.8kV(AC50Hz、60秒)となっている。
パッケージは、10.21×10.31×2.8mm(順に代表値、代表値、最長)のSOICW16を採用。安全規格「UL62368-1」にも準拠した。
- 車載用の高精度コアレス電流センサー
インフィニオン テクノロジーズは、車載用コアレス電流センサー「XENSIV TLE4972」を発表した。ハイブリッドカーや電気自動車用のトラクションインバーターや、バッテリーのメインスイッチなどの用途に適する。
- 高電流コアレス用TMRクローズドループセンサー
TDK-Micronasは、製品ポートフォリオに、高電流コアレスアプリケーション向けTMRクローズドループセンサー「CUR 423x」を追加した。磁界集束コア不要の小型モジュールで、ISO26262 ASIL-Bレベルの機能安全診断に対応し、自動車向けのAEC-Q100に準拠している。
- 電力損失ゼロの小型非接触電流センサー
ロームは、電力損失ゼロの非接触電流センサー「BM14270MUV-LB」を発表した。高感度のMI素子(磁気インピーダンス)を利用し、センサー内に配線を引き込むことなく、完全非接触で電流検知ができる。
- AC-DC大電流の高確度測定用貫通型センサー
日置電機は、AC-DC 2000Aの大電流を1つのセンサーにより高確度で測定する貫通型電流センサー「CT6877」を発表した。電気自動車やハイブリッド自動車に搭載されるインバーターやバッテリーの評価などに適している。
- 数センチの高度変化を検出できる気圧センサー
ボッシュ・センサーテックは、数センチメートルの海抜高度の変化を検出できる気圧センサー「BMP581」を発売した。相対精度が±0.06hPa、絶対精度が±0.3hPaと高精度かつ低消費電力のため、ウェアラブル、ヒアラブル、IoTデバイスに搭載できる。
- 低消費電力、誤差±1.5%の相対湿度センサー
日本テキサス・インスツルメンツは、計測誤差±1.5%の相対湿度センサー「HDC3020」「HDC3020-Q1」を発表した。湿度起因の損傷を抑え、産業用や車載用バッテリー駆動システムの長寿命化に貢献する。
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