77GHz RFCMOSレーダートランシーバー:NXP TEF82xx
NXPセミコンダクターズは、77GHz RFCMOSレーダートランシーバー「TEF82xx」の量産を開始した。高速チャープ変調向けに最適化しており、カスケード型高解像度イメージレーダーをはじめ、短、中、長距離のレーダーアプリケーションに対応する。
NXPセミコンダクターズは2022年9月、77GHz RFCMOSレーダートランシーバー「TEF82xx」の量産を開始したと発表した。
77GHz RFCMOSレーダートランシーバー「TEF82xx」のイメージ 出所:NXPセミコンダクターズ
TEF82xxは、同社のレーダートランシーバー「TEF810x」の後継品に当たる。高速チャープ変調向けに最適化しており、カスケード型高解像度イメージレーダーをはじめ、短、中、長距離のレーダーアプリケーションに対応する。
自動緊急ブレーキやブラインドスポットモニタリング、アダプティブクルーズコントロール、クロストラフィックアラート、オートパーキングといった用途での360度センシングが可能だ。
3つのトランスミッターに4つのレシーバー、ADC変換、低位相ノイズVCO、位相回転子を内蔵する。また、ビルトインセーフティモニターに加えて、MIPI-CSI2やLVDS向けの外部インタフェースも搭載し、ISO 26262 ASIL-Bに準拠している。
TEF810xとの比較では、位相ノイズが+6dBに向上した。位相ノイズ−95dBc/Hzの際の出力が14dBm、レシーバーのノイズ値が11.5dBに向上しており、RF性能は2倍以上となった。
パッケージは、エクスポーズドダイを搭載した小型のeWLBを採用した。熱伝導に優れ、チャープ応答時間が4マイクロ秒と短く、電力消費時間が短縮するため、電力消費量を低減する。チャープ間隔が密になることで、速度推定能力も向上する。
一部の自動車OEMは、TEF82xxベースのレーダーモジュールの最終認定を進めており、2022年末の量産開始、2023〜2024年モデルでの発売を目指しているという。
- 10Gビット/秒伝送対応の小型光トランシーバー
ヨコオは、LCインタフェースを有する10Gビット/秒伝送対応の小型光トランシーバーを開発し、サンプル出荷を開始した。同社従来汎用品「SFP+」と比較して、サイズが約3分の1となっている。
- 商用、防衛向け高いダイナミックレンジRFトランシーバー
アナログ・デバイセズは、高ダイナミックレンジを有するRFトランシーバー「ADRV9002」を発表した。受信回路のダイナミックレンジは−150dBc/Hzで、動作周波数は30M〜6GHz、帯域幅12K〜40MHzに対応する。
- マクロ基地局向け高出力LDMOSパワートランジスタ
NXPセミコンダクターズは、1805M〜2690MHzで動作する携帯電話のマクロ基地局向けのLDMOSトランジスタ「Airfast 3 RFパワートランジスタ」を発表した。最大53%の効率を達成している。
- 車載向けセキュアマイクロコントローラー
NXPセミコンダクターズは、車載向けセキュアマイクロコントローラー「NCJ37x」を発表した。暗号化アクセラレーターや電子攻撃への耐性を備え、CCCやパッシブNFCインタフェースプロトコルをサポートしている。
- UWBレーダーと測距機能を1チップに搭載
NXPセミコンダクターズは、UWBレーダーと測距機能を組み合わせたシングルチップソリューションを発表した。同社のUWB IC「Trimension」のポートフォリオに追加している。
- 高い耐反射/放熱特性を持つ1500W RFトランジスタ
NXPセミコンダクターズジャパンは、「いかなる周波数帯でも動作し、最高の出力を提供する」(同社)というRFトランジスタ「MRF1K50H」を発表した。MRF1K50Hは、50V時に1.50kW CWを提供。高出力RFアンプのトランジスタ数が削減でき、アンプサイズとBOMコストが低減する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.