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軽量で薄膜、フレキシブルなミリ波吸収体凸版印刷 マルチバンド対応ミリ波吸収体

凸版印刷は、軽量かつ薄膜のマルチバンド対応ミリ波吸収体を開発した。波長1〜10mmのミリ波において、吸収する電波の周波数や帯域幅を自由に制御できるほか、1枚のシートで複数の電波を選択的に吸収して反射を防ぐ。

» 2022年12月22日 09時30分 公開
[EDN Japan]

 凸版印刷は2022年12月、軽量かつ薄膜のマルチバンド対応ミリ波吸収体を開発したと発表した。1枚のシートで複数の電波を選択的に吸収して反射を防ぎ、通信環境の改善に寄与する。

マルチバンド対応ミリ波吸収体 マルチバンド対応ミリ波吸収体 出所:凸版印刷

 波長より小さい構造体の周期を二次元配置した、メタサーフェス構造を採用。波長1〜10mmのミリ波において、吸収する電波の周波数や帯域幅を自由に制御できる。また、波長1〜10mm、周波数30G〜300GHzのミリ波で、反射電波の90%以上を吸収する。メタサーフェス構造を微細化することで、6G(第6世代移動通信)での採用が見込まれるテラヘルツ波向けの電波吸収体にも応用できる。

意匠性も付与可能

 同社によると、従来品と比較して約96%軽量化しており、薄膜でフレキシブル性も有するため、さまざまな用途に展開できる。他に、吸収体の表面に木目や大理石といった意匠性を施すことも可能で、ミリ波を吸収する室内用壁紙として使用できる。

 同社は、電波環境に関わる実証実験を通じて効果を検証し、引き続きミリ波吸収体の開発を進める。

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