東芝デバイス&ストレージは、産業機器用スイッチング電源向けの150V耐圧NチャンネルパワーMOSFET「TPH9R00CQ5」を発売した。ドレインソース間のオン抵抗や逆回復電荷量などが低減している。
東芝デバイス&ストレージは2023年3月、産業機器用スイッチング電源向けの150V耐圧NチャンネルパワーMOSFET「TPH9R00CQ5」を発売した。
ドレインソース間のオン抵抗は最大9.0mΩで、同社従来品「TPH1500CNH1」と比較して約42%低減した。また、逆回復電荷量も同社従来品「TPH9R00CQH」と比較して約74%低減していて、逆回復時間が約44%短縮した。
スイッチング時においてドレインソース間で生じるスパイク電圧は、TPH9R00CQHと比較して低減した。スイッチング電源のEMI(電磁干渉)抑制に寄与する。チャンネル温度は最高175℃。パッケージは4.9×6.1×1.0mmのSOPを採用した。
設計ツールとして、短時間で回路動作を検証できるSPICEモデル(G0モデル)や、パワーデバイスの過渡特性をより正確にシミュレーションできる高精度SPICEモデル(G2モデル)を提供する。
同社のWebサイトでは、1kWフルブリッジ方式DC-DCコンバーターのリファレンスデザインを公開しており、TPH9R00CQ5を活用できる。また、TPH9R00CQ5を活用した通信機器用非絶縁昇降圧1kW DC-DCコンバーターと、MOSFET応用3相マルチレベルインバーターのリファレンスデザインも公開した。
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