STマイクロエレクトロニクスは、ビル自動化システム向けに、人間の存在や動きを検知する赤外線センサー「STHS34PF80」を発表した。静止しているか否かに関わらず、人間の存在を検知できる。
STマイクロエレクトロニクスは2023年7月、ビル自動化システム向けとして、人間の存在や動きを検知する赤外線センサー「STHS34PF80」を発表した。既に量産を開始していて、単価は1000個購入時で約2.6米ドル(約380円)。
同センサーは、TMOS(サーマルMOSFET)を搭載している。TMOSは、しきい値電圧よりも低いサブスレッショルド電圧で駆動する。ドレインソース間電流の温度依存性が高く、人体が発する赤外線放射により、静止しているか否かにかかわらず人間を検知できる。
また、検知距離4m以内、視野角80度以内であれば、フレネルレンズなしでの物体検知が可能だ。既存の焦電型赤外線センサー(PIR)は、動いている対象物しか検出できず、フレネルレンズも必要としていた。
人間の存在や動きを検知するスマートアルゴリズムを搭載。警備システムやアラーム、ホームオートメーション、IoT(モノのインターネット)デバイス、スマート照明などでの用途に適する。
デジタルインタフェースも備えていて、アナログフロントエンド回路を用いずにホストと直接接続できる。パッケージは、3.2×4.2×1.45mmで10ピンの表面実装パッケージ(LGA)を採用した。消費電力は10μA。STHS34PF80向けの開発キット「STEVAL-MKI231KA」も併せて提供している。
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