第3世代の650V耐圧SiC SBD:東芝 TRSxxx65H
東芝デバイス&ストレージは、産業機器向けに、第3世代の650V耐圧SiC(炭化ケイ素) ショットキーバリアダイオード「TRSxxx65H」シリーズを発売した。新たなショットキーメタルを採用している。
東芝デバイス&ストレージは2023年7月、産業機器向けに、第3世代の650V耐圧SiC(炭化ケイ素) ショットキーバリアダイオード「TRSxxx65H」シリーズを発売した。新たなショットキーメタルを採用し、第2世代品のジャンクションバリアショットキー構造を改善した第3世代SiC SBDチップを内蔵した。
SiC SBD「TRSxxx65H」シリーズ 出所:東芝デバイス&ストレージ
順方向電圧が1.2V(Typ.)と低く、前世代品の1.45V(Typ.)と比較して約17%減少している。順方向電圧と総電荷量のトレードオフ、順方向電圧と逆電流のトレードオフも前世代製品から改善した。
総電荷量は400V、1MHz時で17nC(Typ.)、逆電流は650V時で1.1μA(Typ.)となる(いずれも「TRS6E65H」の場合)。損失を低減することで、搭載機器の高効率化に寄与する。
TO-220-2Lパッケージ品を7種、DFN8×8パッケージ品を5種の計12種をラインアップにそろえた。スイッチング電源や太陽光発電向けインバーター、EV(電気自動車)充電スタンドなどの用途に適する。
- バッテリー保護回路向けの小型/省電力なMOSFET
東芝デバイス&ストレージは、リチウムイオン電池のバッテリー保護回路向けコモンドレインMOSFET「SSM14N956L」の出荷を開始した。低電力損失と低待機電力化を両立しており、バッテリーの長時間動作に寄与する。
- 150V耐圧NチャンネルパワーMOSFET、東芝
東芝デバイス&ストレージは、産業機器用スイッチング電源向けの150V耐圧NチャンネルパワーMOSFET「TPH9R00CQ5」を発売した。ドレインソース間のオン抵抗や逆回復電荷量などが低減している。
- 車載向けCXPI通信ドライバー、レシーバーIC
東芝デバイス&ストレージは、車載向け通信プロトコルの「CXPI」に準拠した、CXPI通信ドライバーおよびレシーバーIC「TB9032FNG」のテストサンプルの提供を開始する。CXPIはCANよりもコストを抑えられ、LINよりも応答性に優れている。
- 8チャンネルハイサイド、ローサイドスイッチ
東芝デバイス&ストレージは、8チャンネルのハイサイドスイッチ「TPD2015FN」とローサイドスイッチ「TPD2017FN」の出荷を開始した。出力段のオン抵抗は標準0.4Ωで、同社従来品から半減している。
- 高放熱型パッケージの車載向けパワーMOSFET
東芝デバイス&ストレージは、高放熱型パッケージ「L-TOGL」を採用した、車載用40V耐圧NチャンネルパワーMOSFET「XPQR3004PB」「XPQ1R004PB」の量産出荷を開始した。従来品に比べてパッケージ抵抗が約70%減少した。
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