消費電力最大11%減、IH調理器向けIGBTシリーズ:STマイクロ STPOWER IH2
STマイクロエレクトロニクスは、IH調理器向けIGBT「STPOWER IH2」シリーズを発表した。飽和電圧が1.7Vと低く、ターンオン時の損失を抑制する。1350V耐圧で175℃の最大動作温度を備える。
STマイクロエレクトロニクスは2023年9月、IH調理器向けIGBT「STPOWER IH2」シリーズを発表した。既に、25Aの「STGWA25IH135DF2」と35Aの「STGWA35IH135DF2」の量産を開始している。
IH調理器向けIGBT「STPOWER IH2」シリーズ 出所:STマイクロエレクトロニクス
同シリーズは、飽和電圧が1.7V(Typ.)と低く、ターンオン時の損失を抑制する。最大動作温度は175℃。1350V耐圧で、スイッチング周波数範囲は16k〜60kHz。シングルスイッチ擬似共振コンバーターの効率を最大化する。
電磁調理器や炊飯器、インバーター式の電子レンジなどIH調理器での用途に適する。同社によると、2kW用途において消費電力を最大11%削減できる。
製品間のパラメーター分布のばらつきも抑えた。飽和電圧も正の温度係数を有していて、設計の簡略化に寄与する。また、より高電力な用途に向けて、複数のIGBTを並列接続することも可能だ。
パッケージはロングリードのTO-247を採用した。1000個購入時の単価は、STGWA25IH135DF2が約1.39米ドル(約205円)、STGWA35IH135DF2が約1.69米ドル(約250円)だ。
- 高い環境耐性を備えた第7世代の650V IGBT
インフィニオン テクノロジーズは、同社の第7世代IGBT「TRENCHSTOP IGBT7」を発表した。定格電圧は650Vで、定格電流は40〜150Aを用意する。ストリングインバーターやEV用充電システム、蓄電システムなどに適する。
- 最大175℃動作が可能な低ドリフト/高精度オペアンプ
STマイクロエレクトロニクスは、最大175℃で動作が可能な低ドリフト/高精度の車載用オペアンプ「TSZ181H1」およびデュアルオペアンプ「TSZ182H1」を発表した。
- 標準ダイオードとTVSを統合した車載向け製品
ビシェイ・インターテクノロジーは、標準ダイオードとTVSを統合した車載向け製品「R3T2FPHM3」を発表した。2種のチップを備えたことで、PCBへの実装面積の縮小や設計の簡素化などに寄与する。
- ビル自動化システム用の赤外線センサー
STマイクロエレクトロニクスは、ビル自動化システム向けに、人間の存在や動きを検知する赤外線センサー「STHS34PF80」を発表した。静止しているか否かに関わらず、人間の存在を検知できる。
- マルチゾーン対応ToF測距センサー
STマイクロエレクトロニクスは、マルチゾーンに対応したToF測距センサー「VL53L7CX」を発表した。視野角はカメラとほぼ同レベルの90度で、同社前世代品から33%拡大している。
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