機能を統合し基板面積を半減できるRF MCM:Qorvo QPF5001、QPM2101、QPB1029
Qorvoは、レーダー用途向けRFマルチチップモジュール3製品「QPF5001」「QPM2101」「QPB1029」を発表した。複数の機能を1つのパッケージに統合し、ディスクリートで構成する場合に比べて基板面積を削減できる。
Qorvoは2024年6月、レーダー用途向けRFマルチチップモジュール(MCM)3製品「QPF5001」「QPM2101」「QPB1029」を発表した。複数の機能を1パッケージに統合しているので、ディスクリートで構成する場合に比べて基板面積を削減できる他、低ノイズ、低消費電力を実現する。
レーダー用途向けRFマルチチップモジュール3製品「QPF5001」「QPM2101」「QPB1029」 出所:Qorvo
QPF5001は、12W Xバンドフロントエンドモジュールで、パワーアンプ、低ノイズアンプ、リミッターを1つのコンパクトなモジュールに統合している。個別半導体を用いた場合と比較して、基板面積を約50%削減できる。
QPM2101は、Sバンド受信可変ゲインアンプMCMで、LNA、6ビットデジタルステップアッテネータ、受信バッファー、送受信スイッチを統合。こちらも個別半導体を用いた場合に比べて基板面積を40%削減することが可能だ。
QPB1029は、8つのフィルターとバイパスの両側に2つのスイッチを統合したLバンドフィルターバンクMCM製品だ。10×10mmパッケージで、同社によると業界最小のLバンドレーダー8チャンネルスイッチドフィルターバンクとなっている。レーダー設計者が常に抱えている課題「SWaP-C」(サイズ、重量、電力および費用)に対応できる。
- 5G mMIMO向けプリドライバーアンプ ピーク電力は+29dBm
Qorvoは、3.5GHzで39dBの利得を有する、5G Massive-MIMO(mMIMO)向けプリドライバー「QPA9822」を発表した。ピーク電力は+29dBmで、5Gの展開に重要となるn77バンドや全地域の主要バンドでのmMIMO応用に活用できる。
- 480Mbpsでデータ交換可能な近接無線トランシーバーIC
STマイクロエレクトロニクスは、ポイントツーポイント近接無線トランシーバーIC「ST60A3H0」「ST60A3H1」を発表した。60GHzのVバンドで動作し、eUSB2、I2C、SPI、UART、GPIOのトンネリング機能を提供する。
- 77GHzミリ波レーダーセンサーなど車載用チップ3品種
テキサス・インスツルメンツは、車載用半導体チップ3品種を発表した。77GHzミリ波レーダーセンサーチップ「AWR2544」と、ソフトウェアプログラマブルなドライバーチップ「DRV3946-Q1」「DRV3901-Q1」を提供する。
- ミリ波レーダー向けトランシーバーIC
旭化成エレクトロニクスは、ミリ波レーダー向けトランシーバーIC「AK5816」のサンプル出荷を開始した。7GHzの周波数変調回路と高速かつ高精度のADCを内蔵し、複数人を検知しながら2.2cmの距離分解能で検出できる。
- 次世代ADAS向けワンチップレーダーSoC
NXPセミコンダクターズは、ADASや自動運転システム向けのワンチップレーダーSoC「SAF85xx」ファミリーを発表した。前世代品と比較してRF性能が2倍となったほか、レーダーシグナルプロセッシングが最大40%高速化している。
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