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マイコンの「バックアップドメイン」って何?Q&Aで学ぶマイコン講座(95)(2/4 ページ)

» 2024年09月30日 10時00分 公開

低消費電力モードで消費される電流

 マイコンが低消費電力モードに入る方法の1つに、動作クロックの供給を止める方法があります。

 クロックの供給を止めると、論理ゲートのMOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ: Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor、以降MOS)は、PチャネルMOS(以降、PMOS)またはNチャネルMOS(以降、NMOS)のどちらかがオンし、他方がオフに固定されます。これでMOSのスイッチングの動作が止まり、スイッチングによって発生する電流も止まります。論理回路で比較的簡単に付けられる機能なので、一般的な方法として使われてきました。

 しかし、この場合マイコン内部のMOSには電圧が印加されつづけ、リーク電流が流れ続けます。リーク電流は、非常に微小で、MOS単体で考えると無視できる範囲ですが、マイコンには、何百万個、何千万個以上のMOSがあるため、総量を考えると無視できなくなります。

 そこで、未使用部分の電源供給をハードウェアで停止する方法が考えられました。電源を遮断してしまえば、リーク電流も流れず消費電力は0(ゼロ)になります(図2

図2:リーク電流 図2:リーク電流[クリックで拡大]

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