コパッケージドオプティクス(CPO)は、ハイパースケールデータセンターやAIのワークロードに対応した、次世代インターコネクトの基準を確立する新しいソリューションだ。Broadcomは、レーン当たり200Gの伝送速度を実現すると同時に、熱設計、取り扱い手順、ファイバー配線、全体的な歩留まりも大幅に改善する、第3世代CPO技術を開発したという。
コパッケージドオプティクス(CPO)は、ハイパースケールデータセンターやAIのワークロードに対応した、次世代インターコネクトの基準を確立する新しいソリューションだ。Broadcomの第3世代CPO技術は、レーン当たり200Gの伝送速度を実現すると同時に、熱設計、取り扱い手順、ファイバー配線、全体的な歩留まりを大幅に改善するという。
インターコネクトは、拡張に伴ってリンクフラップや運用の中断につながる問題が生じる場合があるが、Broadcomの200G CPOは、これらの問題に対処するように設計されている。これによってトークン当たりのコストを最小限に抑えることが可能となる。200G CPO技術は、次世代基盤モデルのパラメーターの増加に伴う帯域幅や消費電力、レイテンシの課題に対処すると同時に、512ノードを超えるスケールアップドメインを可能にする。
CPOを適用したシステム設計は、光コンポーネントと電気コンポーネントを統合して、低消費電力の光インターコネクトで性能を最大化する。Broadcomの光学システム部門担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーを務めるNear Margalit氏によると、同社のCPO技術は、スイッチASIC、光学エンジン、パッシブ光コンポーネント、インターコネクト、システムソリューションを手掛けるパートナーのエコシステムによって推進されているという。
Broadcomは、CPOソリューションの統合の最適化に向けて、エコシステムパートナーと緊密に連携している。その一例が、高度な光ファイバーおよびコネクター技術における米Corningとの提携だ。また、高密度光ファイバーケーブルでは、中国のTwinstar Technologiesと緊密に連携して、次世代データセンターやAIインフラにおける光インターコネクトの拡張に取り組んでいる。
Broadcomは、高密度集積光エンジン、エッジカップリング、着脱式ファイバーコネクターを搭載した第1世代の「Tomahawk 4-Humboldt」チップセットを2021年に発表し、CPOの開発を続けている。次に発表した第2世代の「Tomahawk 5-Bailly」チップセットでは、レーン当たり100Gの伝送速度を実現した。Broadcomによると、これは業界初の量産型CPOソリューションだったという。
第3世代の200G/レーンCPOの発表後、Broadcomは現在、第4世代の400G/レーンソリューションの開発に取り組んでいることを明らかにした。これは、AIワークロード向けの光インターコネクトソリューションが着実に進化していて、より広帯域、低レイテンシ、高電力効率の光インターコネクトへと進んでいることを意味している。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EDN Japan】
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