ルネサス エレクトロニクスは、静電容量式タッチセンシング機能を備えた32ビットマイクロコントローラー「RA0L1」を発売した。アクティブモードでの消費電流を2.9mAに抑えている。
ルネサス エレクトロニクスは2025年9月、静電容量式タッチセンシング機能を備えた32ビットマイクロコントローラー「RA0L1」の発売および量産を開始した。32MHz動作のArm Cortex-M23コアを採用した「RA0」シリーズでは、初めてタッチ機能を搭載した。
消費電流をアクティブモードで2.9mA、スリープモードで0.92mA、ソフトウェアスタンバイモードで0.25μAに抑えている。高速オンチップオシレーター(HOCO)を内蔵し、1.6マイクロ秒でのウェイクアップが可能だ。スタンバイ状態が長いリモコンやスマートロック、家電、装置向け操作パネルでの用途に適する。
動作電圧は1.6〜5.5Vで、5V系でも外付けレギュレーターやレベルシフターが不要。HOCOは±1.0%の精度を有し、−40〜+125℃で動作する。外付けオシレーターやトリミング工程を省略できる。
最大64Kバイトのコードフラッシュメモリと16KバイトのSRAMを内蔵。UART、SPI、I2Cなどの通信インタフェース、12ビットA-Dコンバーターや温度センサーといったアナログ機能、SRAMパリティチェックや真性乱数生成器(TRNG)、CRC演算機能といったセーフティーおよびセキュリティ機能も搭載した。
パッケージは、4×4mmの24ピンQFN、32ピンQFN、48ピンQFN、LQFP、20ピンLSSOPから選択できる。
また、RA0L1用の開発環境として、プロトタイピング向けの「RA0L1 Fast Prototyping Board」やタッチ機能評価用の「RSSK-RA0L1」を用意する。感度調整などが可能な専用ツール「QE for Capacitive Touch」も提供する。ソフトウェア開発では、他の「RA」ファミリーと共通のFSP(Flexible Software Package)を利用可能だ。
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