シリコン・ラボラトリーズは、次世代コネクティビティ向けSoC「シリーズ3」として、マルチプロトコル対応の「SiMG301」とBluetooth向けの「SiBG301」の販売を開始した。
シリコン・ラボラトリーズは2025年10月、次世代コネクティビティ向けSoC(System on Chip)「シリーズ3」プラットフォームの一般提供を開始した。第1弾として、マルチプロトコル対応の「SiMG301」とBluetooth向けの「SiBG301」の販売を開始している。
同シリーズは22nmプロセスを用いていて、アプリケーション、ワイヤレス、セキュリティの処理を分けたマルチコアアーキテクチャを採用している。これにより、エッジでの高負荷な処理や複数プロトコルの同時実行が可能になった。
両製品ともに、最大4Mバイトのフラッシュメモリと512KバイトのRAMを備えた。LEDコントローラーIC用のシングルワイヤ通信インタフェース「PIXELRZ」を搭載し、低レベルで一貫した調光が可能なLEDプリドライバーも採用した。有線電源の設計における回路の簡素化やコスト削減に寄与する。
SiMG301は、Zigbee、Bluetooth Low Energy(BLE)、Matter over Threadを同時に実行可能。CSA(Connectivity Standards Alliance)のMatter準拠プラットフォーム認証を取得している。認証済みプラットフォームを利用することで、メーカーはテスト済みの通信、セキュリティ機能を継承できるため、製品認証に必要な試験を削減できる。
基盤のプラットフォームを変更しない場合、CSAのFast Trackプログラムの活用により、開発期間の短縮やコスト削減が可能になる。Matterに対応したスマート照明のスイッチやセンサー、コントローラーなどの用途に適する。
SiBG301は、BLEアプリケーションに特化した製品。同社従来品「シリーズ2」のBluetooth用設計から容易に移行できる。
同社発表によると、シリーズ3に搭載したセキュリティ機能「Secure Vault」が、世界で初めてPSAレベル4認証を取得したという。レーザー攻撃やサイドチャネル解析などの物理攻撃に耐性を有していて、Root of Trust強化やセキュアなライフサイクル管理、OTA(Over the Air)アップデート機能を提供する。これにより、EUのREDやCRA、米国のサイバートラストマークといった新たなセキュリティ規制への対応を支援する。
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