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知っておきたいUSB3.0まとめいまさら聞けないデジタル技術の仕組みを解説(2/2 ページ)

» 2012年07月31日 13時08分 公開
[上口翔子@IT MONOist]
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必要なデータレートを効率良く提供、それがSuperSpeed

 これまでのUSBでは、データの送受信にブロードキャストと呼ばれる方式を採用していました。ブロードキャスト方式は、接続されている機器すべてと通信を行い、ホストとデバイス間でのデータのやりとりを、指令が送られてきた順番に処理しています。また、ホスト側と端末側でポーリング方式と呼ばれる確認作業(データが伝送できるかどうか)を行っていました。USB3.0では、通信したい機器とのみ1対1の通信ができる(ポーリングが不要な)ユニキャストと呼ばれる方式を採用し、効率の良いデータ伝送を実現しています。

 よって、現行のUSB2.0では1つのPCにスピーカーやWebカメラ、マウス、外付けHDD……など、USB接続の機器を複数つないでいると、常にそれらすべての機器を相手に処理し続けているため、接続機器が増えるほど本来の性能(最高480Mbps)をフルに発揮できなくなり、結果的に処理速度が遅くなっていましたが、USB3.0では個々の機器と1対1で通信を行うため、効率よくデータ伝送ができます。

 また、ユニキャスト方式では、必要な通信しか行わないため、ブロードキャスト方式と比べて使用する電力も低くなります。

photo 図5 USB3.0とUSB2.0の物理層の違い(仕様) プロードキャスト方式はパケットを発行すると、すべてのデバイスに同時にデータが送られる。デバイス側では、そのデータが自分のものかを判断し、レスポンスする。一方、ユニキャスト方式は、ハブがどのポートにデータを送るのかを認識し、そのラインだけ送るように制御している。よってこれまではできなかった、あるターゲットにだけ、大容量のデータを伝送、といったことも可能になる
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ふーん。つまり、USB3.0は常に必要な分だけのパケットを送受信できるんだね。


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まぁ、そういうことだね。


photo 図6 USB2.0(図=上)とUSB3.0(図=下)のデータ転送方式の比較 ホストからはアウト(送信)の場合TokenとDataを出して、相手側が受信できたらHndskを返す。同じ線にのっているので、後のHndskが来るのを待たなければならず、時間がかかる

デモンストレーション

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USB3.0だと、どれくらいの伝送速度が出るかを確かめてみた。


photophoto 図7 SSDをSATA接続したときのベンチマーク結果(図=左)と、USB3.0接続したときのベンチマーク結果(図=右) FPGAを使用。その中にSATAのホスト回路と、USB3.0のデバイス回路が入っている。SATAの信号を変換し、USB3.0に転換。受けとったデータをFPGAでSATAに変換している

特別協力

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NECエレクトロニクス

第二SoC事業本部 SoCシステム事業部

USBシステムグループ

友田 嘉幸 氏


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