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6MHzスイッチングの降圧DC-DCコンIC、出力リップル電圧は7mVと小さいNXP DC6Mファミリ

NXP Semiconductorsの「DC6Mファミリ」は、スイッチング周波数を6MHzに高めて回路全体の小型化を図った降圧型DC-DCコンバータIC群である。出力リップル電圧が標準7mVと小さいことも特長だ。出力電流は最大650mA。スマートフォンなど、電池駆動の携帯型機器に向ける。

» 2012年10月15日 13時17分 公開
[EDN Japan]

 オランダNXP Semiconductorsは2012年10月、スイッチング周波数が6MHzと高く、出力リップル電圧が標準7mVと小さいことを特長とする降圧型DC-DCコンバータIC群「DC6Mファミリ」を発表した。入力電圧範囲は2.3〜5.5V、出力電圧範囲は1.2〜2.85V。外形寸法が1.36×0.96×0.47mmと小さい6端子WLCSP(Wafer Level Chip Scale Package)封止で、出力電流は最大650mA。電力変換効率は最大95%に達する。スマートフォンをはじめとした電池駆動の携帯型機器などに向ける。

6端子WLCSP パッケージは1.36×0.96×0.47mmの6端子WLCSPである。出典:NXP Semiconductors

 スイッチング周波数が6MHzと高いため、外付けのインダクタに小型品を使うことができ、DC-DCコンバータ回路全体の実装面積を削減できるという。具体的には、寸法が2.0×1.25×0.8mmのいわゆる2012サイズでインダクタンス値が470μHの表面実装型インダクタが使えるとする。「スマートフォンを例にとると、3MHz動作の一般的な降圧型DC-DCコンバータICを用いる場合に比べて、回路全体の実装面積を40%縮小できる」(同社)。

 出力電流が最大425mAの「DC6M4」と、同500mAの「DC6M5」、同650mAの「DC6M6」を用意し、それぞれに出力電圧の値が異なる複数の品種をとりそろえた。いずれの品種もシャットダウン機能を搭載しており、静止時の消費電流を0.2μAに抑えることが可能だ。650mA出力品については既にサンプル提供を始めている。1000個購入時の標準単価は0.65米ドル。

基板面積を4割削減 スイッチング周波数が3MHzの品種を使う場合に比べて、DC-DCコンバータ回路全体の基板実装面積を40%削減できるという。なおこの図中、「0805」とあるのは、欧米などインチを単位とする地域の表記で、「0.8×0.5インチ」を指し、「2.0×1.25mm」に相当する。出典:NXP Semiconductors (クリックで画像を拡大)

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