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「3232サイズ」のLAN用表面実装型パルストランスTDK ALT3232M

TDKは、LAN用パルストランスとして、自動巻き線工法を適用した表面実装対応の3.2×3.2mmサイズの「ALT3232M」の製品化を発表した。従来製品よりも3割程度、実装面積を小型化した。

» 2013年06月25日 17時00分 公開
[EDN Japan]

 TDKは2013年6月25日、LANインタフェース用のパルストランスとして、自動巻き線、表面実装対応の「3232サイズ」(3.2×3.2mm)の「ALT3232M」の製品化を発表した。従来の表面実装型パルストランスよりも実装面積を30%小さくし、「省スペース化のニーズが高い用途から拡販する」(同社)。

 通信インタフェースとしてLANを搭載する機器では、ほぼ必ず、パルストランスが使用される。パルストランスにより、機器外部から入力される通信信号を、電気的に絶縁して機器間の電位差や通信信号のノイズを抑制し、通信制御ICなどを保護する。1つのLANコネクタに対し、転送速度100Mビット/秒のLAN規格では、2個のパルストランスが使用される。さらに、現在、普及が進む同1000Mビット/秒のより高速なLAN規格では、4個のパルストランスが必要となる。そのため、より高密度実装が可能なパルストランスが求められている。

LAN用パルストランス「ALT3232M」

 これまでパルストランスは、手動巻き線によるリング状コイルが一般的に用いられ、特性のバラツキが生じたり、自動基板実装が行えないなどの課題を抱えた。

 TDKは2010年に、自動巻き線技術を用いて、自動基板実装が可能な表面実装型パルストランス「ALT4532-001T」(4532サイズ:4.5×3.2mm)を製品化。今回の新製品は、フェライトコア材料を見直し透磁率を高めたことなどにより、実使用環境で従来製品と同等の特性を実現しながら3232サイズまで小型化した。「挿入損失は、1Mビット/秒を下回る低速域で、若干ながら、従来製品よりも大きくなるが、高速域では、従来製品と同等以上の特性を確保した」という。

 TDKは、「テレビやセットトップボックス、ノートPCなどの民生機器から、多くのLANポートを搭載するサーバ、通信機器など、あらゆるLAN対応機器で需要を見込む」とし、2013年7月から月産10万個規模で量産をスタートし、1年後には月産350万個の生産を目指す。

 なお、新製品のサンプル価格は50円となっている。

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