TDKは、無線LANで使用される2.4GHz帯と5GHz帯に対応した積層ダイプレクサとして1005サイズの製品を開発し、量産を開始したと発表した。積層ダイプレクサとして、1005サイズは「業界最小」(TDK)とする。
TDKは2014年3月11日、無線LANで使用される2.4GHz帯と5GHz帯の分波/混合に対応した積層ダイプレクサとして「1005サイズ」(1.0×0.5×0.4mm)の製品を開発し、2月から量産を開始したと発表した。積層ダイプレクサとして、1005サイズは「業界最小」(TDK)とする。
スマートフォンや携帯電話機などのモバイル機器は無線LAN機能を搭載する割合が高まっている。加えて、無線LAN規格「IEEE802.11ac」の登場なども手伝って1本のアンテナで、2.4GHz帯、5GHz帯の両周波数帯に対応するため、2つの周波数帯域に振り分けたり、混合したりするダイプレクサの需要が高まっている。
今回、TDKが量産を開始した新しいダイプレクサ(型番:DPX105950DT-6010B1)は、無線LAN用として主流の積層ダイプレクサで、部品サイズを従来の1608サイズ(1.6×0.8mm)から体積を61%削減して1005サイズを実現した。従来は1つの材質を用いダイプレクサ内部にインダクタ、コンデンサを形成していたものを、新製品は誘電率の異なる2つの材質を組み合わせて構成。インダクタ部、コンデンサ部それぞれに適した誘電率の材質を用いることで、「性能を高めながら小型化を可能にした」(TDK)。
新製品の主な特性は、次の通り。
新製品のサンプル価格は、30円。2月から秋田地区の生産拠点で、月産1500万規模で量産を行っている。
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