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樹脂封入でエネルギー密度を約10%向上、小型パワーフィルムコンデンサTDK B25640

TDKの「MKK DCi-R」タイプ(B25640)は、小型化を図ったEPCOSブランドのパワーフィルムコンデンサである。新たな充填剤として樹脂を採用した。電車用コンバータや高圧電流送電(HVDC)システムなどの用途に向ける。

» 2014年04月03日 15時35分 公開
[EDN Japan]

 TDKは2014年4月、EPCOSブランドのパワーフィルムコンデンサ「MKKシリーズ」として、小型サイズの「MKK DCi-R」タイプ(B25640)を新たに追加した、と発表した。電車用コンバータや高圧電流送電(HVDC)システムなどの用途に向ける。

 MKK DCi-Rタイプは、ガス封入式の「MKK DC」タイプや、油封入式の「MKK DC-I」タイプをベースに開発されたもので、新たな充填剤として樹脂を採用した。これにより、静電容量は最大10000μF超、定格電圧は最大4000V DCを実現しており、これまでのガス封入式に比べて、エネルギー密度を約10%も向上した。

小型サイズのパワーフィルムコンデンサ「MKK DCi-R」タイプ(B25640)の外観

 MKK DCi-Rタイプは、扁平巻回形内部素子を採用している。これにより、体積充填率は約95%を達成し、小型化を可能とした。しかも、堅牢な構造設計とすることで、大電流、高電圧、高ピーク電流に対応することができるという。樹脂封入式の構造としたことで。放熱性も向上した。

 動作寿命は最大40年、故障率は(FIT)は100未満となっている。さらに、ESR値は最大0.1mΩ、ESL値は最大20nHと低い。自己回復(SH)機能も搭載した。

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