パナソニックは2014年4月9日、除菌作用がある270nm付近波長域の「深紫外線」を発生させるLEDモジュール「UV-EC910ZA」を発表した。従来の深紫外線光源よりも小さく、小型家電などへの搭載を見込む。
パナソニックは2014年4月9日、除菌作用がある270nm付近波長域の「深紫外線」を発生させるLEDモジュール「UV-EC910ZA」を発表した。2014年6月16日から販売を開始する。同社は初年度、月産1万個の事業規模を見込んでいる。
紫外線は、270nm付近の深紫外線領域の波長において除菌能力を有している。これまで、深紫外線領域の波長の光を発生させる光源は、冷陰極ランプや水銀ランプが主流だったが、点灯用インバータなどが必要になるためサイズが大きかった。さらに、ガラス素材のため破損しやすく、水銀含有、オゾン発生や瞬時に点灯できないなどの課題も抱えた。
今回、パナソニックはLEDチップの結晶欠陥密度を大幅に低減させ、270nm付近の深紫外線を10mW以上の出力で発光させることに成功した。同社によれば、菌を塗布した寒天培地上に、このLEDモジュールの深紫外線を照射距離150mmで10分間照射したところ「99.9%以上除菌することができた」という。LEDの寿命については、「1万時間」としている。
LEDモジュールのサイズは、15×25×3.25mm。これまで、冷陰極ランプや水銀ランプの搭載が難しかった小型家電などにも搭載できる。加えて防滴性能(IPX4相当)を備え、「住宅設備の水回り機器などにも組み込むことができる」(パナソニック)としている。
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