太陽誘電は2014年9月、メタルコア巻線チップパワーインダクタ「MCOIL(エムコイル) MAシリーズ」として、直流重畳許容電流値などを向上させた「MAMK2520H」(サイズ=2.5x2.0x1.2mm)、「MAKK2520H」(同2.5x2.0x1.0mm)、「MAKK2016H」(同2.0x1.6x1.0mm)の量産を開始したと発表した。
太陽誘電は2014年9月30日、メタルコア巻線チップパワーインダクタ「MCOIL(エムコイル) MAシリーズ」として、直流重畳許容電流値などを向上させた「MAMK2520H」(サイズ=2.5x2.0x1.2mm)、「MAKK2520H」(同2.5x2.0x1.0mm)、「MAKK2016H」(同2.0x1.6x1.0mm)の量産を開始したと発表した。スマートフォンやタブレット端末など、デジタル機器の電源回路用チョークコイルとして展開する。サンプル価格はそれぞれ50円。
スマートフォンをはじめとしたモバイル端末では、高性能と高効率を両立するため、プロセッサの高速駆動化とマルチコア化が進んでいる。そうしたプロセッサでは、コアごとに大電流対応の電源回路が必要となる。それと同時に、機器の小型/薄型化のため、搭載される部品への小型・低背化という要求も強まっている。
太陽誘電では大電流対応と小型/薄型化を両立するパワーインダクタとして、直流重畳特性に優れた当社独自の金属系磁性材料を使用したメタル系パワーインダクタ「MCOIL」を展開してきた。
今回、メタルコア巻線チップパワーインダクタ「MCOIL MAシリーズ」の内部構造を見直し、巻線技術を高度化することで、直流重畳許容電流値を改善。新製品の「MAMK2520HR47M」(インダクタンス値0.47uH)は、直流重畳許容電流値5.2Aと、同社従来品(MAMK2520TR47M)に比べ、約24%、高い値を実現したという。
なお今回、商品化したMCOIL MAシリーズ(9種)は次の通り。
品名 | インダクタンス [μH] |
インダクタンス 許容差 |
直流抵抗 [mΩ]max. |
定格電流[A]max. | |
---|---|---|---|---|---|
直流重畳 許容電流値 |
温度上昇 許容電流値 |
||||
MAMK2520HR47M | 0.47 | ±20% | 25 | 5.2 | 4.0 |
MAKK2520HR33M | 0.33 | ±20% | 25 | 6.2 | 4.3 |
MAKK2520HR47M | 0.47 | 29 | 5.7 | 4.0 | |
MAKK2520H1R0M | 1.0 | 53 | 4.1 | 3.0 | |
MAKK2520H2R2M | 2.2 | 121 | 2.3 | 1.7 | |
MAKK2016HR24M | 0.24 | ±20% | 28 | 4.7 | 3.6 |
MAKK2016HR47M | 0.47 | 36 | 4.0 | 3.3 | |
MAKK2016HR68M | 0.68 | 50 | 3.2 | 2.7 | |
MAKK2016H1R0M | 1.0 | 70 | 2.7 | 2.2 | |
なお、太陽誘電は、2014年10月7〜11日に千葉市の幕張メッセで開催される展示会「CEATEC JAPAN 2014」(シーテックジャパン)に出展し、MCOIL MAシリーズも紹介する。
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