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低電力マイコンとFRAMを統合したNFCセンサートランスポンダIC日本TI RF430FRL15xH

日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)の「RF430FRL15xH」は、ISO 15693標準規格に準拠したNFC(Near Field Communication)センサートランスポンダICである。

» 2015年01月07日 12時00分 公開
[EDN Japan]

 日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は2014年12月、ISO 15693標準規格に準拠したNFC(Near Field Communication)センサートランスポンダIC「RF430FRL15xH」を発表した。産業機器や医療機器、ウェアラブル機器、IoT(モノのインターネット)対応機器などの用途に向ける。

 RF430FRL15xHは、消費電力が小さい16ビットマイコンコア「MSP430」や不揮発性のFRAM、シグマデルタ型の14ビットA-Dコンバータ、ISO 15693標準規格準拠のNFCインタフェースなどをワンチップに統合した13.56MHzセンサートランスポンダICである。

NFCセンサートランスポンダIC「RF430FRL15xH」の外観

 ISO/IEC 15693、ISO/IEC 18000-3標準規格に準拠したRF IDインタフェース経由でワイヤレス通信を可能とする。電力消費が小さいため、エネルギーハーベストで動作するバッテリレスのシステム設計も容易に行える。内蔵した14ビットA-Dコンバータにはチップ内に搭載された温度センサーの他に、最大3個まで外部センサーを接続することができる。

 SPIやI2Cインタフェースも備えており、デジタルセンサーやホストプロセッサとの接続も容易となる。また、FRAMにはデータ記憶の他、RF通信やセンサーの読み取りを管理するためのアプリケーションコードを保存することができ、柔軟なデバイス設定が可能になるという。

 RF430FRL15xHファミリの中で、「RF430FRL152H」はすでに供給を始めている。参考価格は1000個購入時で、単価2.50米ドルである。RF430FRL152Hに比べて、SPI/I2Cインタフェース機能が搭載されていないモデル「RF430FRL153H」や、シグマデルタ型の14ビットA-Dコンバータ機能が搭載されていないモデル「RF430FRL154H」も用意している。

 日本TIは、RF430FRL15xH応用機器の早期開発を支援するために、評価モジュール「RF430FRL152HEVM」を提供する。この評価ボードは、電池やUSBパワーあるいは、NFC対応リーダなどを用いたエネルギーハーベストで動作させることができる。参考価格は19.90米ドルとなっている。今後は教育用ウェビナーも提供していく予定である。

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