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検出電圧の調整機能を内蔵、仕様変更にも柔軟に対応する1セル用保護ICミツミ電機 ME01シリーズ

ミツミ電機の「ME01シリーズ」は、リチウムイオン/リチウムポリマ2次電池1セル用保護ICである。検出電圧の調整を柔軟に行えるようOTP ROMを内蔵しており、リードタイムの短縮を可能とした。

» 2015年04月03日 12時30分 公開
[EDN Japan]

 ミツミ電機は2015年4月、リチウムイオン/リチウムポリマ2次電池1セル用保護IC「ME01シリーズ」を開発した。2015年6月より量産を始める。スマートフォンやタブレット端末、ウェアラブル機器などの電池パック用途に向ける。

 ME01シリーズは、OTP(One Time Programmable) ROMを内蔵しており、保護モジュールに組み込んだ後でも、検出電圧の調整を行うことができるのが特長である。このため、開発の途中で電池の仕様変更があっても、柔軟に対応することができる。これにより、サンプル出荷までの期間は2週間と短く、検出電圧の最終調整を同社で行っていた従来製品に比べて、1/4に短縮することができる。また、電池使用量を約5%増やすことも可能になるという。

ME01シリーズの外観

 ME01シリーズは、基本的な検出精度も高い。過充電検出電圧3.6〜5.0Vに対して、−5〜55℃の動作温度範囲で±8mVの精度(25℃では±5mV)を保証している。充電過電流検出電圧は−150〜−20mVで、精度は±10%以下である。過放電検出電圧は2.0〜3.0Vで、精度は±35mVとなっている。放電過電流検出電圧は20〜150mVで、精度は±10%以下を保証している。ショート検出電圧は40〜250mAで、精度は±10%となっている。

 この他、消費電流は通常時で3.5μA、スタンバイ時で過放電自動復帰機能がない場合は最大0.1μAとなっている。従来製品と同様に、高い精度を実現しており、そのまま利用することも可能である。

 パッケージは3タイプあり、外形寸法が1.09×0.81×0.38mmのWLCSP、1.50×1.50×0.55mmのPLP-6、および2.9×2.8×1.15mmのSOT-26Bを用意している。サンプル価格(税別)は40円である。

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