IoT機器に対応、「IEEE 802.15.4」準拠のトランシーバIC:フリースケール MCR20AVHM
フリースケールの「MCR20AVHM」は、無線規格「IEEE 802.15.4」準拠の2.4GHz無線トランシーバICである。IoT(モノのインターネット)機器などの用途に向ける。
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン(以下、フリースケール)は2015年4月、無線規格「IEEE 802.15.4」準拠の2.4GHz無線トランシーバIC「MCR20AVHM」を発表した。民生分野や産業分野におけるIoT(モノのインターネット)機器などの用途に向ける。出荷開始は2015年6月初めを予定している。
MCR20AVHMは、ワイヤレスセンサーネットワーク用途などに適した通信規格である「IEEE 802.15.4」に準拠している。このICをARM Cortex-M0+コアやCortex-M4コアをベースとした同社製マイコン「Kinetis」と組み合わせて用いることにより、「ZigBee」や「Thread」あるいは独自方式のワイヤレスプロトコルに対応した無線通信環境を、容易に構築することができる。
MCR20AVHMの回路ブロック図 (クリックで拡大) 出典:フリースケール
MCR20AVHMは、1個の無線チップで複数のネットワークとの通信を可能とするハードウェア制御のデュアルPAN機能や、過酷な通信環境でも堅牢なRF性能を実現できるアンテナダイバーシティなどを備えている。パッケージは外形寸法が5×5mmの32端子LGAで供給する。
なお、MCR20AVHM向けにFreedom開発キットも用意している。このキットを同社の「Kinetis KL46」および「Kinetis K64F」搭載のFreedomボードに組み込むことで、フル開発システムを構築することができる。
- A-Dコン、マイコン、CAN通機能を統合、フリースケールのバッテリセンサー
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン(以下、フリースケール)の「MM9Z1J638」は、リチウムイオン電池や鉛蓄電池の状態を監視するためのバッテリセンサーである。2次電池の状態をより正確にモニタリングしておくことで、電池の故障を早期に予測することができるという。車載用電子部品向け品質規格である「AEC-Q100」の認証も取得している。
- フリースケールの5V電源対応32ビットマイコン、家電/産業機器で16ビットからの置き換え狙う
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンの「Kinetis Eシリーズ」は、ARMのCortex-M0+を搭載した32ビットマイコンだ。5Vの電源に対応し、家電や産業機器の分野をターゲットとする。これらの分野では一般的に8ビット/16ビットのマイコンが使用されているが、性能や消費電力の点で優位性のある32ビットマイコンへの置き換えを進めるのが狙いだ。
- フリースケールのスマートエネルギー向け新製品群、電力計測と無線接続に対応
スマートメーター用に最適化した電力計測用マイコン群「Kinetis KM3xシリーズ」と、無線トランシーバを集積した通信処理マイコン群「Kinetis KW01シリーズ」である。さらに、MAN(Metropolitan Area Network)領域のスマートエネルギーアプリケーションに向けた開発キット「TWR-METRO-KIT-NA/JA」も用意した。
- 「メーターは車載情報機器の1つ」、フリースケールはARMコア製品で対応へ
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、カーラジオや低コストの車載情報機器、ディスプレイメーター向けに、ARMのプロセッサコアを非対称構成で2個搭載する「Vybrid」を展開する。同社は、Vybridの投入に合わせて、メーターの分類を車載情報機器に変更した。これにより、メーター向け製品のプロセッサコアは、従来のPower ArchitectureからARMに置き換わることになる。
- SEP2.0準拠の無線マイコン、豊富なセキュリティ機能を搭載
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンが発表した「Kinetis KW20」は、「Cortex-M4」を採用したマイコン製品群「Kinetis」の拡充品である。スマートエネルギー分野の新しい無線プロファイル「ZigBee Smart Energy(SEP) 2.0」に準拠した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.