ミリ波市場に対応するテフロン材を採用した高周波回路基板:エルナー テフロン2層基板/テフロン複合基板
エルナーは、車載向けにテフロン材を採用した高周波回路基板を開発中であることを発表した。今後拡大が見込まれる「ミリ波」市場に対応するもので、2015年8月に「テフロン2層基板」と「テフロン複合基板」の試作受注を開始する。
エルナーは2015年5月、車載向けにテフロン材を採用した高周波回路基板を開発中であることを発表した。今後拡大が見込まれる「ミリ波」市場に対応するもので、同年8月に試作受注を開始する予定。
ミリ波は、30GHz〜300GHzの高周波数帯の電波で直進性が高く、大容量のデータ送信が可能。波長は1〜10mmと短く、屋内広帯域高速無線通信や走行中の車両速度、車間距離を高精度に検知するセンサー(車載レーダ)への利用で注目されている。
同社では、伝送時の損失を低減するため、テフロン材料を基材に使用した「テフロン2層基板」と「テフロン複合基板」を開発。特にテフロン複合基板は、高周波特性に優れたテフロンと一般基材とを複合積層することで、ミリ波向け高周波回路基板の低コスト化、小型化を可能にした。
板厚さ/スルーホール径は、テフロン2層基板が0.1〜1.0mm/0.4mm(最小)、テフロン複合基板が0.1mm/0.25mm(最小)となっている。
開発製品のイメージ
- 50Hz〜20kHzの低スイッチング周波数向け低飽和電圧IGBT
インフィニオンテクノロジーズは、50Hz〜20kHzの低スイッチング周波数向けに、総電力損失を最小限に抑えたIGBTを発表した。「TRENCHSTOP 5」薄ウエハー技術をベースとし、導通損失をさらに削減した。
- FPGAに向けた電源シーケンス回路
システムを設計する場合、電源投入と電源切断のときに発生する、コア電圧(内部回路に供給する電源電圧)とI/O電圧(入出力回路に供給する電源電圧)のタイミングと、その電圧差に注意を払う必要がある。電源投入/切断時に3.3Vの入力電圧を1.8Vのコア電圧に変換し、I/O電圧は3.3Vを保つようにして、2つの電源電圧の差を最小に抑える回路を紹介する。
- 電流ブースト回路の落とし穴
今回は5V電源の電流ブースト回路が起因する動作不良として、古いプリンタの修理事例を説明する。資料も回路図もない状態から故障原因を探っていくと、電流ブースト回路の意外な弱点が見つかった。
- 未知の回路“ディザー回路”を使った電源の修理
焼損したユニバーサル電源を修理しようとしたところ、“ディザー回路”が使われていた。聞きなじみのない回路だ。果たして、“ディザー回路”とはどのような回路で、故障の原因はどこにあるのか? 修理の様子を報告していこう。
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