太陽誘電は、スマートフォンやウェアラブル端末などのデジタル機器の電源回路向けチョークコイル用途として、メタル巻線チップパワーインダクタ「MCOIL ME」シリーズを発表した。
太陽誘電は2015年9月、メタル系パワーインダクタ「MCOIL」に、次世代材料を使用し、低直流抵抗と高い直流重畳特性を備えた、メタル巻線チップパワーインダクタ「ME」シリーズを追加したと発表した。スマートフォンやウェアラブル端末などのデジタル機器の電源回路向けチョークコイル用途に対応する。サンプル価格は50円。
MEシリーズは、従来のMCOILシリーズを材料から見直し、プロセス技術を高度化することで、高い直流重畳特性を保持。インダクタの損失の1つであるコアロス(磁性体の特性に起因する損失)を低減し、高効率化を可能にした。
ラインアップは、インダクタンス0.47μHの「MEKK2016TR47M」、同1.0μHの「MEKK2016T1R0M」、同2.2μHの「MEKK2016T2R2M」の3種類で、インダクタンス許容差はいずれも±20%。直流抵抗は、それぞれ最大30mΩ/60mΩ/150mΩとなる。
サイズは2.0×1.6×1.0mmと小型で、スマートフォンなどの小型/薄型デジタル機器の低消費電力化や高性能化に寄与できる。
同社では、2012年にメタル系パワーインダクタのMCOILを初めて商品化。2014年には、積層タイプのメタル系パワーインダクタ「MC」シリーズを量産化するなど、これまで4シリーズを展開してきた。今回、新たにMEシリーズを追加したことで、機器の小型化/薄型化、高性能化、低コスト化など、さまざまなニーズに対応するという。
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